小型魚類の嗅覚受容体遺伝子ファミリーのエピジェネティックな転写制御機構の解析
Project/Area Number |
15011209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎森 康文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60160389)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
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Keywords | ゲノム / 進化 / 遺伝子 / 多重遺伝子 / 嗅覚 / 神経 / エピジェネシス |
Research Abstract |
脊椎動物の主嗅覚受容体(MOR)遺伝子は大きな遺伝子ファミリーであり、嗅神経細胞で発現する遺伝子は1種類に絞られる。このMOR遺伝子の発現制御機構をエピジェネシスの観点から明らかにすることを主たる目的として以下の項目を行った。 (1)CpGメチル化領域とクロマチン免疫沈降DNA(ChIP)法によるMOR遺伝子のクロマチン状態の解析 デフォルトにおけるクロマチンの状態を検討するため、肝臓からそれぞれDNAを抽出・精製し、メチル化状態を検討した結果、2箇所のCpGアイランドがほぼ100%のメチル化を受け、タンパクコード領城が高頻度メチル化、5'-上流城が中程度のメチル化状態であることが分かった。また、ドジョウの肝臓の細胞を用い、ChIP法によってヒストンメチル化とアセチル化状態を検討した結果、CpGアイランド周辺では、不活性化状態であることに適合するヒストンH3修飾状態であることが分かった。この結果、MOR遺伝子は、デフォルト状態においてヘテロクロマチン様の不活性な状態であることが示唆された。 (2)嗅上皮ESTクローンの評価と嗅覚受容体遺伝子を含む嗅上皮特異的発現遺伝子クローンの同定 ドジョウ嗅上皮ESTライブラリーを構築した。現在その塩基配列を決定(依頼)中である。評価を兼ねて、1万数千個の塩基配列を決定し、トラフグゲノムおよびゼブラフィッシュゲノム配列と比較し、嗅覚関連遺伝子を検索する。また、既に行っているラット嗅上皮のマイクロアレイによって同定した発現遺伝子との対応を行う予定である。続いて、各ゲノムクローンを得て、その構造から嗅上皮における発現制御に関する知見を得る。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)