新規高分子発光プローブによるmRNAのマイクロアレー解析
Project/Area Number |
15011245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
甲斐 雅亮 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00160953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椛島 力 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (20274673)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 高分子発光プローブ / 遺伝子 / mRNA / DNA / マイクロアレー / バイオテクノロジー / DNAチップ / 高感度検出 |
Research Abstract |
本研究の目標は、10-<-20>モルレベルが検出可能な化学発光性高分子を創製し、この高分子を用いて、ポリメラーゼチェイン反応によってコピーすることなく、細胞内のmRNAの数塩基の異常配列又は発現量を検査できるマイクロアレーDNAチップの新しい超高感度化学発光検出技術を開発することである。研究代表者らは、高分子に低分子量の発光物質を多数標識すると、低分子量の発光物質の結合数に応じて、蛍光はかなり消光するが、化学発光は著しく増大する現象を既に見出している。 そこで本年度は、水溶性かつ化学発光性のプローブを創製し、それらをアビジンを介して連鎖的に結合して分子数レベルのmRNAの超高感度検出を可能にするために、まず、平均分子量2000kDのデキストラン分子[(Glc)_<12300>]に、イソルミノール(Ilu)を結合させ、さらにビオチン(Bio)の結合数をコントロールした3種の化学発光性デキストラン分子(Ilu)_<850>-(Bio)<330>-(Glc)_<12300>、(Ilu)_<600>-(Bio)_<660>-(Glc)_<12300>及び(Ilu)_<400>-(Bio)_<1100>-(Glc)_<12300>を合成した。ハイブリダイゼーションアッセイ用のナイロン膜にスポットした等モルのそれらの化学発光強度は、分子中のイソルミノールの結合数にほぼ比例した。また、これらの化学発光性デキストランは、膜に固定したアビジンと結合させると、特異的にプローブの化学発光スポットが検出された。そこで、Scatchard plotによりアビジンに対する結合数を求めた結果、それぞれ2.67×10^<-3>、2.13×10^<-3>及び475×10^<-3>の結合数を示した。これらの結合数に各高分子の化学発光強度比を乗じることで、アビジンに結合するときの発光強度を予想できることが分かった。このことから、アビジンへ結合した高分子の化学発光の強さは、その高分子中のイソルミノールの結合数とアビジンに対する結合能に依存していることが示唆された。 以上のことから、本研究で開発した化学発光性デキストランは、分子中のビオチンによってアビジンに特異的に結合するので、溶液中のアビジンを介して高分子プローブをより多く結合させ、化学発光を連鎖的に増幅することが可能であり、プローブとしての実用化も期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)