Project/Area Number |
15012204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60291267)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
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Keywords | 炎症性腸疾患 / 間質性肺炎 / OX40リガンド / 制御性T細胞 |
Research Abstract |
本研究者が作製したOX40L遺伝子導入(Tg)マウスはC57BL/6系統依存的に炎症性腸疾患(IBD)および間質性肺炎を加齢とともに自然発症する。DBA/2やBALD/c系統では全く発症せず、すなわちヒト疾患と同様な特定遺伝背景依存的な発症を示す。従って、OX40L遺伝子導入で疾患を発症する感受性系統と疾患を発症しない抵抗性系統を交配することによって、間質性肺炎およびIBDの感受性遺伝子を同定することが可能になる。本研究では、通常の遺伝子連鎖解析法に則ってマウスにおける上記2疾患の感受性/抵抗性遺伝子を同定する。今年度は、疾患感受性であるC57B/6遺伝子背景OX40L-Tgマウスを疾患抵抗性マウス系統であるBALB/cマウスと交配し、交雑F2を約600匹作成した。F2マウスのうちでOX40L-Tgマウスのみ(300匹)を解析対象とし、疾患が発症する20週齢以後に上記2疾患の発症の有無を判定する。現在、各個体の疾患発症の有無を検索中である。 一方、IBDの発症とOX40シグナルの関連性を明らかにするためにクローン病マウスモデルとして知られる実験的IBDを施行した。RAG2欠損マウスにCD25陰性CD4陽性T細胞のみを移入するとクローン病様IBDを発症するが、CD25陽性制御性(Treg)T細胞を共移入すると、Treg細胞の免疫寛容維持機能により疾患発症が完全に抑制される。ところが、OX40L-Tg/RAG2欠損マウスではTreg細胞を共移入しても、IBD発症を全く抑制できなかった。以上の結果より、OX40L-TgマウスにおけるIBD発症のひとつの機序として、OX40L過剰(あるいは異所性)発現がTreg細胞依存性免疫寛容を破綻させる可能性が示唆された。
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