SNPs探索分子素子(ミスマッチ結合分子リガンド)の開発
Project/Area Number |
15012229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中谷 和彦 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70237303)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥7,300,000 (Direct Cost: ¥7,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥7,300,000 (Direct Cost: ¥7,300,000)
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Keywords | SNP / ミスマッチ / ナフチリジン / アザキノロン / SPR |
Research Abstract |
我々は従来のSNPs探索手法とは根本的に異なる、全く新しいSNPs検出コンセプトを創案し、G-Gミスマッチに結合するナフチリジン二量体を分子設計し、これを表面プラズモン共鳴センサーに固定した、「SNPs探索分子素子」を提案しこれを実証した。このナフチリジンダイマーの分子設計指針を発展拡張し、他のミスマッチ認識を高精度で認識する分子の創製を目指し研究を進めている。一方、ナフチリジン二量体が極めて強くG-Gミスマッチに結合することを利用して、全てのミスマッチをナフチリジンダイマーを用いて検出する手法を開発する。(1)G-Aミスマッチを検出する表面プラズモン共鳴(SPR)センサーを開発した。 ナフチリジン-アザキノリンハイブリッド分子がG-Aミスマッチに強く結合することを昨年報告した。ナフチリジン-アザキノロンにリンカーを介してSPRセンサー表面に固定化したチップを作成した。ナフチリジン-アザキノロンは、ナフチリジンダイマーに比較してミスマッチへの結合強度が落ちるため、固定化する際にリンカーに工夫を凝らし、センサー表面のリガンド密度を上昇させることにした。作成したSPRセンサー表面は、16種類のG-Aミスマッチのうち8種類について、完全にマッチした二本鎖DNAから区別することが出来た。(2)A-Aミスマッチとナフチリジン-アザキノロン複合体の構造解析 ナフチリジン-アザキノロンがG-AミスマッチだけでなくA-Aミスマッチに極めて強く結合することを先に見いだしている。A-Aミスマッチへの結合は前後の配列に極めて強く依存し、CAG/CAG繰り返し配列内に生じるA-Aミスマッチに最も強く締合する。CAG繰り返し配列はトリプレット病の原因であることが知られており、ナフチリジン-アザキノロンによる安定化機構に興味が持たれた。NMR解析の結果、CAG/CAG繰り返し配列に2分子のナフチリジン-アザキノロンが結合している極めて特異な構造であることを明らかにした。この結果は今後の分子設計に貴重な情報となった。(3)C-Cミスマッチの認識に成功した。これまでのミスマッチ認識はプリン塩基に限られていたが、今回初めてC-Cミスマッチを認識する分子の開発に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)