摂食調節ペプチド"グレリン"の肥満症患者における遺伝子多型の解析と治療への応用
Project/Area Number |
15012252
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
児島 将康 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20202062)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 芳寛 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (20352122)
|
Project Period (FY) |
2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
|
Keywords | グレリン / 肥満 / プラダー・ヴィリー症候群 / 過食 |
Research Abstract |
1)ヒト胃からのペプチド抽出画分には複数のグレリン分子フォームが存在した。これらはC末端部分のプロセシングサイトであるArgが欠けたペプチド長の違うものと、脂肪酸修飾基の違いによるものとに分類された。これらの違いによって少なくとも5種類以上のグレリン分子型が存在することが明らかとなり、そのうち5種類を精製・構造決定した。これらの分子型の活性はほとんど同じで、グレリンの活性部位がN末端部分であることを考えると、C末端部分の活性発現への寄与は少ないと考えた。 2)胃の摘出手術によって血中グレリン濃度は約半分に減少することがわかった。術後、血中グレリン濃度は次第に増加していくが、術前の7〜8割までしか回復しない。このことから胃のグレリン産生への寄与は約50%であり、胃摘出によって腸管や膵臓から代償的にグレリン産生分泌が増えるものと考えられた。 3)遺伝子異常が原因のプラダーヴィリー症候群患者(PWS)は摂食亢進・肥満を示す。PWS患者での血中グレリン濃度の変化を調べた。PWSでは血中グレリン濃度の著しい増加が認められた。このグレリン濃度上昇はPWS患者が過食を示す前から増加していた。 4)PWSでの血中グレリン濃度上昇のメカニズムを探るため、グレリン遺伝子のプロモーター領域を詳細に調べた。その結果、グレリン遺伝子発現には正負の調節因子が複雑に調節していることがわかった。 5)グレリン・ノックアウト・マウスの作製を行い、ホモ欠損マウスを得た。現在その表現型を解析している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)