DNA結合タンパク質の塩基配列特異性の網羅的な定量化
Project/Area Number |
15014227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
西村 善文 横浜市立大学, 総合理学研究科, 教授 (70107390)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
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Keywords | DNA結合タンパク質 / 二重鎖DNAチップ / TRF / テロメアDNA / 表面電荷 / 転写因子 / NMR / MS |
Research Abstract |
二重鎖テロメア配列に結合するタンパク質としてヒトではTRF1とTRF2が発見された。今回TRF2のDNA結合ドメインとテロメアDNAとの複合体構造をNMRで決定した。3本のヘリックスからなるMyb様構造を保持していた。3本のヘリックスの立体配置はフリーの時と同じであったがDNAの小さな溝で特異的にTT配列を認識しているN末のフレキシブルアームがフリーの時に比べてDNAとの結合により固定化された。3番目のヘリックスがAGGG配列をDNAの大きな溝で特異的に認識していた。以前に決定したTRF1とテロメアDNAとの複合体構造と比較してDNA認識様式はほとんど同じであった。いくつかの変異体を作成し、テロメアDNAへの結合能を測定した。 テロメアDNAの3'側に突出した1本鎖DNAの構造に関しては、少なくとも試験管内ではTTAGGG配列が繰り返した1本鎖DNAはそれ自身で折り畳まれてグアニン塩基同士で4重らせん構造を形成する。今回TRF2のDNA結合ドメインが特異的にTTAGGG配列が形成する4重らせん構造に結合することを見出した。TRF2は二重鎖DNAに結合するだけではなく1本鎖DNAが作る4重らせん構造にも結合して染色体末端構造の保持に関与している。 転写因子c-Myb DNA結合ドメインと22塩基対からなる数種類の二重鎖DNAの系において、その結合の強さについてエレクトロスプレーイオン化質量分析法を用いて解析した。溶液での複合体の解離定数とエレクトロスプレーイオン源部の電圧パラメータの間の相関を明らかにし、解離定数未知のDNA-タンパク質複合体の結合の強さについて、質量分析を用いて解析できることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)