運動ニューロンの生存・維持に関わる分子の作用機序の解明と疾病との関連
Project/Area Number |
15016028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
程 久美子 東京大学, 大学院・理学系研究科・科学技術振興特任助教授(常勤形態) (50213327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 剛 理化学研究所, 発生再生研究センター幹細胞医療応用研究チーム, 研究員 (30291727)
高橋 史峰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任教員(助手担当)(常勤形態) (80328814)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | 遺伝子 / 神経科学 / 脳 / 神経 / 脳神経疾患 / 発生分化 / 運動ニューロン / 細胞死 |
Research Abstract |
神経細胞は発生の初期に過剰に産生され、分化の過程で約半数が死に至る。このような運動ニューロン自然細胞死に関わる分子、さらには成熟運動ニューロンの分化生存維持に関わる分子を同定し作用機序を解明していくことは、運動ニューロン病を始めとする種々の神経変性疾患発症機構の解明および治療法の開発に結びつくと考える。 ニワトリ胚脊髄では、孵卵後4日から10日目の間に、運動ニューロンの自然細胞死がおこり、残った未分化である細胞群が劇的な変化を起こし、神経系としての機能を獲得することが知られている。この期間のニワトリ胚脊髄神経細胞の生存および分化に関与する遺伝子のスクリーニングを行い、新規細胞増殖因子(spinal cord-derived growth factor)を始めとする、数種の興味深い遺伝子を単離した。これらの遺伝子の発現パターンについては、northern blotting法、in situ hybridization法で解析した。さらに、いくつかの遺伝子の相同遺伝子について、マウス脳からのneurosphereを用いた機能解析を行っている。また、私達は、ニワトリの自然細胞死が起こる胚期の運動ニューロン初代培養系に対し生存活性を示す物質を骨格筋から分離精製したが、得られた物質は、タンパクではなく7SL-RNAのニワトリ相同遺伝子であることがわかった。in situ hybridizationの結果は、7SL-RNAは運動ニューロン自然細胞死に関与している可能性を強く示唆するものであった。そこで、7SL-RNAの機能を個体レベルで解析するために、エレクトロポレーション法を用いたin ovo RNA interference法を確立し、検討を行っているが、7SL-RNAのRNAiによるノックダウンにより、細胞死が誘導されることがわかってきている。同様の方法を用いて、これまでクローニングしてきた遺伝子に機能解析も行う準備をしている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)