Project/Area Number |
15016034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
手塚 徹 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50312319)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | チロシンキナーゼ / Cb1 / 記憶・学習 / リン酸化 / NMDA 受容体 |
Research Abstract |
SrcとCb1による記憶チロシンキナーゼシグナルの正負、両方向からの制御を統合的に解析することを目指し、Src型キナーゼ標的基質・遺伝子群、及びCb1ファミリーの標的基質の同定、また各種遺伝子欠損・改変マウスの樹立・解析を進めた。 Src型キナーゼによるNMDA受容体チロシンリン酸化の記憶における生理的役割を明らかにするために、NMDA受容体サブユニットNR2A及びNR2Bのチロシンリン酸化残基改変マウスを樹立・解析することを進めた。NR2BのTyr1472はFynによる最も主要なリン酸化残基であり、NR2B Y1472F改変マウスではNR2Bのチロシンリン酸化レベルが約30%に減少した。このマウスの電気生理学的・行動学的表現型を解析中であり、扁桃体機能に異常を見出したので、更に詳細な解析を進めている。 Src型キナーゼの標的基質・結合分子を固相リン酸化法などで検索し、p100NAPやp250GAPを同定した。p100NAPは脳特異的に発現し、既知のモチーフを持たない約100kDaの蛋白質である。p100NAPはNMDA受容体複合体中にあり、その主要なリン酸化チロシン残基でPI3Kサブユニットp85と結合することから、p100NAPがNMDA受容体複合体からのPI3K-Aktシグナルを制御すると示唆された。 Cb1及びCb1-bはシナプス可塑性を制御するTrkBやニューレギュリン受容体ErbB-2/4からのシグナルを抑制した。Cb1ファミリーとTrkBとの結合は直接ではなく、APSファミリーが仲介する可能性が得られた。
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