Project/Area Number |
15016064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 富士夫 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 教授 (20089882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 裕明 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 助手 (20314396)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 細胞移動 / ECN / LRN細胞群 / 菱脳唇 / tangential migration / 正中線 / 神経細胞 / マウス / ハイブリダイゼーション |
Research Abstract |
脳の発生過程では多くの細胞は生れた場所とは異なる場所へと移動し、その結果として整然とした層構造や神経核が形成される。したがって細胞移動は脳の形態形成を理解する上で極めて重要な現象である。また、脳の構築の過程において、多くの神経細胞は特定の時期に特定の経路を通って移動し、目的の場所で停止する。 本年度は、上記の細胞移動特有の現象の分子メカニズムを解明するために、脳室に対し接線方向に移動を行う小脳前核神経細胞群を研究モデル系として用い、細胞移動を制御する分子を系統的にスクリーニングすることを試みた。マウス胎生12日目(E12)の後脳菱脳唇では小脳前核神経細胞群のうち正中線を越えるECN/LRN細胞群のみが観察され、この細胞群はE13で菱脳唇を出発していた。我々は、ECN/LRNがいつ、どの部位で神経核を形成するかを明らかにするためにbHLHファミリーに属するMBH2遺伝子を分子マーカーとして用い、マウス発生後期におけるECN/LRNの位置を同定した。これらの結果を考慮して、E12と14の菱脳唇からcDNAを作成したのち、Subtractive hybridization screening法を用いてE12菱脳唇領域特異的な遺伝子を同定した。同定された遺伝子の中にはDNER,IGFR1,Neuritinといった膜蛋白やCaM1といった細胞内でシグナル伝達に関与する因子が小脳前核神経細胞群特異的に発現していることを見い出した。次に、後脳切片を作成してMBH2との発現パターンを比較し、幾つかの分子は移動終了地点でも発現しているが、他の幾つかは発現が見られなかった。前者は、移動の方向や停止に、後者は細胞体の移動への関与が予想され、現在更にこれらの分子の機能を解析するために、後脳の組織培養と遺伝子導入法を組み合わせたアッセイ系を確立し、拮抗剤存在下での培養や、目的蛋白の変異系を導入する実験を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)