Project/Area Number |
15016077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小椋 利彦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60273851)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥6,900,000 (Direct Cost: ¥6,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥6,900,000 (Direct Cost: ¥6,900,000)
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Keywords | iroquois / FGF8 / MAP kinase / NRSF / Wnt / 神経幹細胞 |
Research Abstract |
Irx2遺伝子の機能解析 Irx2遺伝子がFGF8/MAP kinaseの直接の核内標的であり、リン酸化によって転写抑制型から転写活性化型に転換することが明らかとなった。この時、リン酸化はN末端側に二か所、C末端側に一か所同定された。これまでの研究から、C末端側にはiroドメインを介して転写抑制因子が結合し、これがリン酸化よって解離することが分かった。N末端側がどのような分子メカニズムで転写活性化能を獲得するかは未だに解明で来ていない。しかしながら、これまでの知見から、dominant negative、constitutively active Irx2変異型を作製する子が可能となり、このような変異体を使うことで、Fgf8、En1、Pax2などの主要な遺伝子との調節関係が明確となり、小脳形成に至る遺伝子プログラムの全貌が明らかとなった。この中で、Irx2はFgf8を細胞自立的に誘導すること、Pax2 mRNAは細胞非自立的に誘導するにも関わらず、Pax2蛋白は細胞自立的に合成を阻害することが分かった。この分子メカニズムの詳細は明らかにできなかったが、Irx2蛋白が転写調節以外にも未知の機能を有する可能性を指摘できたことから、今後の研究の展開に必須の糸口となったと考える。また、Irx2以外のIrx遺伝子の機能を考える上で貴重な情報を得ることができた。 神経幹細胞とwntシグナルによる調節 Wnt因子は神経管に発現し、神経幹細胞の分裂、分化を調節している。この分子メカニズムを解明するため、NRSFに注目して研究を行った。その結果、NRSFはWnt/β-cateninシグナル伝達系の直接の標的であることが明らかとなった。β-cateninはNRSF exon 1aの存在するLef/TCF結合配列を解析て直接制御すること、この制御によって、NRSFは神経幹細胞の存在するventricular zoneで神経特異的な遺伝子発現を抑制していることが明らかになった。
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