随意運動の計画・準備における脊髄介在ニューロンの役割
Project/Area Number |
15016114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
関 和彦 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00226630)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | 霊長類 / 脊髄 / シナプス前抑制 / 随意運動 / 運動制御 |
Research Abstract |
従来、運動の計画・準備はもっぱら高次中枢で行い、脊髄は単なる受動的な経路と考えられてきた。しかし最近、脊髄が随意運動の制御に際し、より独立した機能を持っていることを示唆する報告が見受けられる。そこで本研究では随意運動の準備・計画における脊髄介在ニューロンの役割を明らかにする事を目的とする。そのため、遅延時間(Instructed Delay Period)の伴った手首屈曲・伸展運動をニホンザルに訓練し、脊髄からニューロン活動を記録し、1)遅延時間において脊髄介在ニューロンに運動前野、補足運動野と相似した活動が認められるか、について電気生理学的に検討した。運動課題には、これまで運動前野・補足運動野の貢献が示唆されている視覚誘導課題を用いた。また、随意運動の準備・計画における脊髄の戦略的な意義は、脊髄が末梢から近く、短時間で腕の位置や皮膚感覚を感知でき、それを運動の計画準備に反映させる事ができる事にあるという仮説をたて、この仮説を検証した。そのために、サルの皮膚神経にcuff電極を装着し、随意運動中の脊髄への感覚入力が運動準備中にどのような修飾を受けるかにつき調べた。その結果、運動前野や補足運動野のニューロンと同様、運動準備期に活動性を変化するニューロンが脊髄にも多数存在した。また、皮膚感覚入力も運動開始以前から修飾を受けていた。今後は脊髄で認められた運動開始前の皮膚感覚入力の修飾と脊髄ニューロンの運動準備期の活動との関連性について調べる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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