合成DNAマイクロアレイを用いたウイルス感染細胞のトランスクリプトーム解析
Project/Area Number |
15019026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邉 慎哉 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70251444)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Keywords | ヒトサイトメガロウイルス / マイクロアレイ / 宿主遺伝子 |
Research Abstract |
正常ヒト線維芽細胞(HF)・正常ヒト冠状動脈血管内皮細胞(HCAEC)・正常ヒト冠状動脈平滑筋細胞(CASMC)、正常ヒトメサンギウム細胞(NHMC)・ヒト神経芽細胞腫細胞株IMR32・ヒト骨肉腫細胞株Saos2・ヒト滑膜肉腫細胞株SW982・バーキットリンパ腫細胞株Rajiに感染させ、経時的に感染細胞RNAを抽出し、共通レファレンスRNAを対照としてマイクロアレイ(22,656ヒト遺伝子と173HCMV遺伝子を同一面上に含む)にハイブリダイズさせ、発現プロファイルを得た。さらに、各細胞系について、非感染細胞に対する相対発現比を計算し、遺伝子間での1次元クラスタ分析を行った。HF・CASMC・NHMC・IMR32は、HCMV感染によって激しい細胞変性効果を示し、これらの感染細胞のウイルス遺伝子および宿主遺伝子発現プロファイルは、IMR32を除き、きわめて類似していた。IMR32は、ウイルス遺伝子発現プロファイルでは他の3種の細胞よりも発現変化の度合いが小さく、宿主遺伝子発現ではそれらとは全く似ていない、変化が極めて弱いパタンを示した。HCAEC・Saos2・SW982については、ウイルス感染後明らかな形態変化を観察できなかったが、ウイルス遺伝子発現プロファイルをみると、感染48時間以降に明らかに発現してくるウイルス遺伝子群が存在していた。これら3種の細胞では、宿主遺伝子の発現パタンが、関与する遺伝子の種類およびその変化程度に関して、それぞれに異なっていた。Rajiでは感染後にウイルス遺伝子・宿主遺伝子ともに発現レベルの有意な変化を検出できなかった。以上の結果は、ウイルス遺伝子および宿主遺伝子の発現様式が、ともに宿主細胞の種類によって大きく異なることを示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)