病原微生物および宿主の違いによる感染の感受性と特異性の発現機構の解明
Project/Area Number |
15019069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
白井 睦訓 山口大学, 医学部, 教授 (20196596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 公志郎 山口大学, 医学部, 助手 (30284243)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 感染 / DNAマイクロアレイ / アモキシシリン / ペニシリン / 薬剤耐性 / ペニシリン結合タンパク / 消化性潰瘍 / 除菌療法 |
Research Abstract |
C.pneumoniaeがHEp-2,HeLa,CACO-2の由来臓器の異なる細胞感染後の遺伝子発現をヒトDNAマイクロアレイで網羅的に解析した結果、3種の細胞で細胞独自の特異的発現遺伝子郡をクラスター化できた。同じHEp-2細胞感染でもLegionella pneumophila、Mycobacterium tuberculosis、C.pneumoniae感染でそれぞれ宿主応答には独特の特異性を示唆するパターンがあることがわかった。さらにC.pneumoniaeの3株でも特異的発現プロファイルを示した。現在までに病原性の違いを説明する感染特異性遺伝子の菌種、株、宿主タイプによる違いは知られておらず、今回の成績から得られる情報の価値は高く、今後、個々の遺伝子機能による役割の詳細を明らかにしていけば人畜共通感染を制御したり、菌種に共通したあるいは特異的な治療法の開発につながる可能性がある。(投稿準備中) C.pneumoniaeの全遺伝子DNAアレイを作製して解析したとこと、ゲノム上の遺伝子の位置、株、感染細胞の違いで発現パターンが異なっており、菌側の遺伝子の発現変化が宿主の特異的遺伝子発現パターンに関係していることが示唆された(投稿準備中)。 動脈壁傷害修復に関与する細胞外マトリックス遺伝子群に特徴的発現変化がみられたが、細菌と感染宿主のトランスクリプトーム間の相互作用インターラクトロームと同ネットワークの解明のため、肺炎クラミジア遺伝子ライブラリーと感染臓器の大動脈cDNAライブラリーの相互作用(two-hybrid)解析の結果、肺炎クラミジアset遺伝子とこのマトリックス蛋白の相互作用を解明した。その他クラミジアのクロマチン再構築機構、ミトコンドリアとクラミジアの相互作用因子も解明した。(投稿準備中) 肺炎クラミジアに最も近似したゲノムを持つが、全く異なる疾病を起こすネコクラミジア菌の全ゲノム配列を決定した(投稿中)。両菌の感染宿主細胞の網羅的遺伝子発現の比較解析中である。以上の成果が感染特異性、動脈硬化発生・病態の解明、感染排除、人畜共通感染阻止という難解な問題の解決に繋がるよう今後の解析を進めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)