HIV-1コレセプターの特殊立体構造に対する分子認識自己抗体誘導によるエイズ制御
Project/Area Number |
15019089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
庄司 省三 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (60040317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高宗 暢暁 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (60322749)
三隅 将吾 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (40264311)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Keywords | HIV-1 / ワクチン / コレセプター |
Research Abstract |
従来のワクチンの基本概念エイズワクチンの開発は、必ずしも成功に至っておらず、改めてエイズワクチン開発の困難さが再認識されている。本研究では、ワクチンの基本的な戦略を逸脱し、生体の守りを固め、ウイルス侵入を防止する手段を自己抗体に求めた。HIV-1の侵入に必須なコレセプター(CXCR4,CCR5)の第2細胞外ドメインの一部を構成する特異的立体構造に注目した。CXCR4(UPA : N_<176>VSEADDRYIC)およびCCR5(UPA : R_<169>SQKEGLHYTC)の各々のUPA(undecapeptidyl arch)からC末端のCysを除き、スペーサアームジペプチド(Gly-Asp)を挿入し、環状化して特殊立体構造を再構築した(cDDX4およびcDDR5)。前者をHIV-1 X4 virus、後者をHIV-1 R5 virusの侵入を防止する抗体を産生させるための抗原とした。本抗原をmultiple antigen peptide (MAP)を結合させ免疫抗原として用いた。これらの抗原(cDDX4 およびcDDR5)をマウスおよびカニクイサルに免疫すると、生体はこれらの抗原を認識する抗体を産生し、精製した単クローン抗体を用いた解析により、誘導された抗体が細胞表面のCXCR4およびCCR5のnativeな構造をそれぞれ認識し、HIV-1の感染を阻害することが示された。つまりUPAをミミックした抗原(cDDX4およびcDDR5)は生体に対してHIV-1感染をブロックする自己抗体を産生させることができることが明らかになった[Misumi, S.,Endo, M., and Shoji, S.et al.J.Biol.Chem.278,32335-32343,2003]。今後、本抗原免疫が、生体レベルでAIDS進行にどのような影響を与えるかどうかの検討を行っていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)