胃腸唾液腺NOサイクルによる感染防御機構と上部消化器感染細菌の活性酸素代謝戦略
Project/Area Number |
15019095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
井上 正康 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80040278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 英介 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60211942)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 活性酸素 / フリーラジカル / 一酸化窒素 / 酸化ストレス / エネルギー代謝 / ミトコンドリア / 細菌 / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
病原体の多くは摂食などに伴う経口経由で感染するので、口腔、胃、および上部消化管の感染防御機構は生存に必須である。活性酸素や一酸化窒素(NO)は強力な殺菌作用と同時に強い変異原活性を有するが、不安定な特性故に生体局所での分子論的実態とその制御法は不明である。 本研究により、経口摂取された食物由来の硝酸イオンが口腔内共生菌で亜硝酸イオンに代謝されて酸性胃液中でNOとなり、H^+と共に病原菌に対する有効かつ強力な感染防御機能を発揮すると同時に、胃腸から吸収された硝酸イオンが唾液中に分泌されて上記代謝殺菌システムの増強と胃粘膜保護を担うこと(胃腸唾液腺NO防御サイクル)を見出した。また、S.mutansやH. pyloriが多量のスーパーオキシドを産生することによりNOの殺菌能を減弱すると同時に、両者の反応産物がホストと病原体の双方で変異原性を発揮していることが明らかとなった。さらに、ストレス応答制御センターの視床下部・下垂体系を光刺激すると皮膚(表の体表面)の細胞性免疫(TH1)が特異的に抑制されると同時に、消化管(内なる体表面)の粘膜免疫系(TH2系)が著名に増強すること(脳免疫・皮膚消化管統合系)、およびその際の腸内細菌層が激変することを見出した。 これらの研究成果から、病原菌と口腔・上部消化管の活性酸素NO代謝特性、および上記サイクルと脳免疫・消化管統合系の力関係により感染、共生、病態などが決定されると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)
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[Publications] Sato, E.F., Higashino, M., Ikeda, K., Wake, R., Matsuo, M., Utsumi, K., Inoue, M.: "Oxidative stress-induced cell death in oral neutrophils"Am.J.Phyiol.-Cell Physiol.. 284. C1048-C1053 (2003)
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