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¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Research Abstract |
1).MM-1が仲介する新規c-Myc転写抑制経路とターゲット遺伝子の同定 MM-1はTIF1βのC末に直接結合し、HDAC1,mSin3などの転写コリプレッサー群をc-Mycにリクルートすることを既に報告した。次にestrogenによってc-Myc活性が制御できるMyc-ER細胞にTIF1βのC末のdominant-negative体を導入した細胞でのDNAマイクロアレイ法により、c-Myc-MM-1転写抑制ターゲット遺伝子としてc-fmsを同定した。c-fmsプロモーターに存在する2カ所のc-Myc結合配列E-boxの内、2番目のE-boxがc-Myc/MM-1の認識配列であることを明らかにした。c-fmsは通常、MM-1によりc-Mycによる転写活性化が抑制されているが、MM-1変異によりこの抑制系路が遮断され活性化され細胞癌化をもたらすと考えられる。次に、siRNAによるMM-1ノックダウン細胞を樹立し、DNAマイクロアレイ法によりMM-1ターゲット遺伝子としてc-myc経路にあるWnt4遺伝子を同定した。 2).MM-1によるc-Myc分解 MM-1複合体としてUbiquitin ligase E3 complexに含まれるElongin B, 26Sproteasome subunitであるRpt3,Rpn12を同定し、はMM-1がc-Myc分解を促進することを明らかにした。解析の結果,c-MycはSpk2に直接結合し、Cullin 1, Elongon Bという今までと異なった組み合わせのUbiquitin ligase E3 complexをリクルートし、ユビキチン付加を受け、MM-1がRpt3を介してproteasomeに結合しc-Mycが分解されることが明らかとなった。c-Myc分解系は世界中でこの経路の探索が行われていたが未だに不明な点が多いことから本結果は極めて重要な成果と考えられる。 3).MM-1 splicing isoform MM-1遺伝子はヒト染色体12q12-12q13にマップされる。splicingの違いによるMM-1α,-β,-γ,-δの4つのisoformの存在を明らかにした。更に、現在までに解析してきたMM-1はMM-1αにヒト染色体14由来の13アミノ酸がN末に付加されたものであることがあった。MM-1,MM-1α,-γは主として核に局在するが、-β,-δは細胞質に局在し,エクソン1、2がその局在を規定していた。基本的にいずれのformもc-Mycとの結合性は存在するが、MM-1,MM-1α,-γのみがc-Myc転写抑制能を持っていた。 4).MM-1結合タンパク質Cog4S MM-1結合タンパク質として昨年度同定したゴルジ体に局在するCog complex subunitである核に存在するCog4のsplicing isoform Cog4Sに加えて、Cog4そのものもMM-1に結合した。
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