NMRを用いた紫外線損傷DNA修復機構の構造生物学的解析
Project/Area Number |
15023216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋田 一夫 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (70196476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺沢 宏明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (10300956)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | HIV / ケモカイン / NMR / 構造生物学 / 相互作用 |
Research Abstract |
当研究室は、安定同位体標識DNA光産物の調製に成功し、多次元NMR法によるNMRシグナル帰属が完了している。本年度は、高度好熱菌由来のCPD-photolyase(阪大・院理・倉光博士より大腸菌発現系が供与された)を題材として、紫外線損傷DNA(CPD)と修復酵素の相互作用を原子レベルで明らかにすることを行った。CPD-photolyaseの精製法については、従来法に改善を加え、より安定な蛋白質を得ることができた。我々は、CPD-photolyaseの第一補酵素であるFADを長時間安定にラジカル型に保持することに成功し、安定同位体標識したラジカル型CPD-photolyase-CPD複合体において2次元NMRを測定した。その結果、FADの不対電子に起因する距離依存的なシグナルの広幅化がCPD由来シグナルにおいて観測された。これによりFAD-CPD間距離の見積もり精度が大幅に向上し、従来提唱されていた複合体モデルや修復反応機構に重要な裏付けを与えた。天然物ラジカルを利用したこのような手法は世界的に類を見ない。さらに、アミノ酸特異的に安定同位体標識したCPD-photolyaseのシグナルの広幅化を観測し、立体構造座標と合わせて、ラジカルによるシグナルの広幅化と距離の関係をより正確に決定することを試みている。 また、修復酵素による損傷DNAの効率的な認識機構を解析するには、損傷DNAを必要な鎖長の2本鎖DNAに組み込む必要がある。しかし、効率の良い大量調製法は確立されていない。そこで、T4-DNAリガーゼを用いて短鎖DNAをつなぎ合わせる手法によって目的物を得る方法を開発に着手した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)