Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Research Abstract |
ショウジョウバエや酵母において染色体分離の調節蛋白質として同定されたプロテインキナーゼのヒトホモローグであるAurora-A, Aurora-BおよびAurora-cは様々ながん組織においてDNA増幅や蛋白質の発現増強が高率に認められている。またAurora-Aにおいては造腫瘍能を有することも報告されている。本研究では,Auroraファミリーがヒト細胞においても本当に染色体分配を制御しているかどうかを明らかにし,またその分子基盤を検討した。 ・AuroraファミリーをGFP融合タンパク質として発現する細胞株を樹立しタイムラプス観察を行い,時間的空間的配置を決定した。 ・Auroraファミリーの活性化に必須であるリン酸化部位を同定し,リン酸化モノクローナル抗体を作製することにより,時間的空間的な活性化を可視化した(研究業績#1)。 ・Aurora-Bにより細胞分裂期特異的にヒストンH3の10番目セリンがリン酸化され,さらに9番目リジンのメチル化との間にクロストークが存在することを,修飾特異的モノクローナル抗体を作製することにより証明した(研究業績#2-4)。 ・開発したアンチセンスDNA法を用い,Aurora-Aもヒト細胞脚も染色体分配に関与することを確認した。 本研究により,Auroraファミリーがヒト細胞においても染色体分配を制御していることを明らかとなり,がん治療の新しい分子標的となり得ることが判明した。
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