Project/Area Number |
15023231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00294083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60346202)
水木 満佐央 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80283761)
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | E2F1 / ROS / NF-κB / アポトーシス / 細胞周期 |
Research Abstract |
細胞周期推進分子であるc-MycやE2F1を過剰発現させた線維芽細胞が、血清除去によるアポトーシスに高い感受性を示すように、一般に、細胞周期の進行はアポトーシス感受性を亢進させる。また、E2F1ノックアウト(E2F1^<-/->)マウスでは、生後早期に各種の悪性腫癌が発生した。これらの結果から、E2F1は細胞周期推進分子としてのみでなく、アポトーシス誘導分子、癌抑制遺伝子としても機能すると推測された。 我々はE2F1が抗アポトーシス分子NF-κBの機能を阻害することを見出しているが、本研究では、E2F1によるアポトーシス制御の分子機構について更に検討し、以下の知見を得た。 E2F1を過剰発現させた細胞では、 1.細胞内にROSが蓄積し、血清除去、抗がん剤処理、放射線照射に対するアポトーシス感受性の亢進が認められた。このアポトーシス感受性の亢進はROSを消去すると回避された。 2.恒常的なDNAダメージが検出された。 3.JNK、p38MAPKなどが恒常的に活性化され、放射線照射によってこの活性化は増強され、コントロールの細胞より遷延化した。 4.E2F1^<-/->の胎児線維芽細胞をv-Srcやv-Ablなどの癌遺伝子でtransformすると、野生型のMEFより各種のアポトーシス刺激に抵抗性を示した。 5.NF-κBに対するSiRNAを導入しNF-κBを消去した細胞では、E2F1を導入してもアポトーシス感受性の亢進が認めちれなかった。この結果から、E2F1によるアポトーシス感受性の亢進にはNF-κBが関わると考えられた。 これらの結果から、E2F1は細胞内にROSを蓄積させ、DNAダメージやJNK、p38MAPKの活性化を介して、細胞のアポトーシス感受性を亢進させると考えられた(論文投稿中)。
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