ラージGタンパク質シグナル系の遺伝子異常と発癌機構
Project/Area Number |
15023245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 正樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (70190999)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
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Keywords | GNG7 / real time PCR / DNAマイクロアレイ / P27 / LOH / Methylation |
Research Abstract |
【目的】 in vitroにおけるGNG7の機能を明らかにする。in vivoにてestablishされた腫瘍に対してGNG7遺伝子を導入し、その生物学的効果を明らかにする。 【方法と結果】 (1)GNG7発現低下の意義 1)mRNA発現レベルと臨床病理学的因子との相関の検討 real time PCRで37/55(67%)で50%以上のmRNAレベルの低下、4/55(7%)で発現増強が認められた。の深達度との有意な相関(p<0.05)が認められ、予後との有意な(p<0.05)相関もあった。 (2)GNG7の役割の検討 1)細胞増殖と細胞周期 GNG7遺伝子導入株は有意(p<0.05)に細胞増殖が抑制されていた。 GNG7遺伝子導入株はp27蛋白の発現が増強していた。 その原因としてskp2、cks1によるp27のユビキチン化の抑制が考えられたがmRNAおよびタンパク質レベルでの両遺伝子の発現低下は認められなかった。 2)浸潤能の検討 親株、mockと比較してGNG7遺伝子導入株は有意に浸潤能の低下を認めた。マイクロアレイでGNG7遺伝子導入株で発現していたMMP2との相関が示唆された。 (3)GNG7発現低下機序の解明 1)LOH GNG7の両側のLOHマーカーにおいて食道癌でのみ一部LOHを認めた。その他胃癌、大腸癌、乳癌、膵臓癌では限られた症例数ながらLOHは認められなかった。 2)Methylation DAC処理前後でGNG7の発現変化をreal time PCRで検討したところ、食道癌では9/15、胃癌で1/1、大腸癌で3/7の細胞株でDAC処理による脱メチル化によりGNG7発現の増強をみとめた。 【考察】 protein gamma7遺伝子導入株はp27が高発現しておりそのため細胞増殖が抑制されていると考えられた。P27の高発現の機序はとして転写の亢進、p27蛋白の分解抑制など考えられた。 (2)癌におけるGNG7の発現減弱機序としてmethylationが最も可能性がある。今後はプロモーター領域を同定し、MSPを行う予定。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)