発癌過程におけるコネキシン機能異常のメカニズム;細胞接着因子との相互依存性
Project/Area Number |
15023256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
山崎 洋 関西学院大学, 理工学部, 教授 (90330399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90145566)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | コネキシン / ギャップ結合 / がん抑制遺伝子 / カドヘリン |
Research Abstract |
発癌過程におけるギャップ結合細胞間コミュニケーション異常の原因の多くはコネキシンの細胞内局在性の異常にあることをすでに明らかにした。これまでの結果からコネキシンの細胞内局在性の制御メカニズムとして、コネキシンに特異的に結合するタンパクの存在を仮定した。そこで、酵母のTwo-Hybrid法で、コネキシンと特異的に結合するタンパクの検索をはじめ、Cx26の細胞内ループにあたる部分をBaitにしてHeLa細胞のcDNAライブラリーから結合タンパクの候補遺伝子AP26をクローニングした。今年度は2種類のアプローチでAP26の発現・機能を安定的に阻害している細胞株を樹立してAP26の機能解明を行った。HeLa細胞にCx26を発現させたHeLaCx26細胞にRNAiを安定的に発現させた細胞株を作製しAP26発現を阻害すると、Cx26が細胞膜から移行してギャップ結合コミュニケーションが低下することが明らかになった。さらに、AP26の発現阻害が細胞増殖へ及ばす影響を足場依存性を指標に調べたところ足場依存性が増加した。AP26の機能を阻害するためにCx26の細胞質内ループ部位だけを強制発現させた。AP26はCx26の細胞質内ループ部位をベイトにして同定しており、この部位を大量に発現させるとAP26がトラップされることにより、結果的にAP26の機能が阻害されるはずである。そのような細胞株を調べると、期待していたようにCx26の細胞膜から細胞質内への移行、ギャップ結合細胞間コミュニケーションの減少、軟寒天中での増殖能の強化、ヌードマウスでの造腫瘍性の増加、が見られた。これらの結果はAP26がCx26のギャップ結合能および癌抑制作用の制御にかかわっていることを示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)