骨髄抑制の少ない新規インターフェロン様蛋白Limitinによるがん治療戦略
Project/Area Number |
15025246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
織谷 健司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70324762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白鹿 正通 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
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Keywords | インターフェロン / Limitin / IFN-ζ / シグナル / 骨髄抑制 / 受容体 |
Research Abstract |
我々は、limitinに関し(1)IFN-αやIFN-βと類似の構造をとる事(2)IFN-α/β受容体と結合する事(3)抗ウイルス作用を有する事を明らかにした。これらの事実に基づき、「limitinは新種のI型IFNであり、IFN-ζと命名する」ことが2003年the Nomenclature Committee of the International Society and Cytokine Researchにより認められた。今回我々は、抗ウイルス活性で力価を補正した後にIFN-ζ/limitinとIFN-αの作用を同一実験系にて直接比較した。IFN-ζ/limitinは、腫瘍細胞増殖抑制やMHC class I発現増強・CTLキラー活性増強に関しIFN-αと同等の抗腫瘍効果を示したが、骨髄抑制作用が少ない事が確認された。さらに、IFN-αの骨髄抑制作用に重要なCrkLやDaxxがTyk2下流に存在することを見出すとともに、Daxxの新しい会合分子としてDAMP-1を同定した。また、CrkLやDaxxの発現誘導や活性化にIFN-αと比較して大量のIFN-ζ/limitinが必要であることも明らかとなった。一方、yeast two hybrid法にてIFN-ζ/limitinが結合し得る分子をスクリーニングした結果、構造上II型膜蛋白と考えられる新規分子を同定した。既知のIFN受容体構成分子が全てII型膜蛋白であることより、この分子がIFN受容体の可能性を含め現在解析中である。免疫組織やRT-PCR解析により、IFN-ζ/limitinの主な産生細胞が成熟Tリンパ球であり特に胸腺でIFN-ζ/limitin遺伝子発現が高いことを見出した。この結界に基づき、現在、ヒトIFN-ζ/limitin遺伝子同定を目的として、ヒト胸腺由来ライブラリーをスクリーニング中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)