細胞周期制御をターゲットとする新規がん分化誘導剤の創製
Project/Area Number |
15025248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青木 俊二 大阪大学, 薬学研究科, 講師 (60252699)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 分化誘導 / K562 / neuro2A / 細胞周期停止作用 / CDK inhibitor |
Research Abstract |
1)慢性骨髄性白血病細胞であるK562細胞を赤芽球様に分化誘導する化合物を海綿を中心とする海洋生物の産生成分からスクリーニングした結果、活性物質としてsmenospongineなど数種のsesquiterpene quinone類を単離した。Smenospongineは、K562細胞の赤芽球への分化マーカーであるhemoglobin産生を2μMで上昇させた。また、smenospongineをK562細胞に作用させるとCDK inhibitorであるp21の発現上昇を誘導して細胞周期をG1期で停止させ、6日後には赤芽球細胞膜上の特異的抗原であるglycophorin Aの発現が誘導された。p21の発現上昇については、プロモーターアッセイの結果から直接的にプロモーター活性を上昇させているのではないことが明らかになった。さらに、smenospongineは慢性骨髄性白血病の病因であるBcr-Ab1タンパク質のキナーゼ活性を阻害した。 2)ラット副腎髄質褐色細胞腫PC12やマウス神経芽細胞腫Neuro 2Aのような癌細胞を正常な神経様細胞へと分化させる活性物質を探索するアッセイ系を用いて、種々の海洋生物エキスをスクリーニングし,活性成分として新規長鎖アセチレン化合物lembehyne類を単離してそれらの化学構造を決定した。さらに、lembehyne類の作用機序についても検討し、lembehyne AがNeuro 2A細胞に対し、G1チェックポイント制御因子であるp21の発現を誘導し、細胞周期をG1期で停止させることを明らかにしている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)