エピジェネティックな異常を標的とした新しい消化器癌診断法の開発
Project/Area Number |
15025262
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
伊東 文生 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90223180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 幸成 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60311411)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
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Keywords | DNAメチル化 / ヒストンアセチル化 / 消化器癌 / 診断 / 早期発見 / エピジェネティック |
Research Abstract |
新たな消化器癌診断法の開発のために、胃癌において異常メチル化しているDNA断片50cloneについて解析した結果、20の遺伝子断片に関しては、その近傍にCpGアィランドを有し、癌細胞株および胃癌組織において異常メチル化認めることが明らかとなった。これらの遺伝子の異常メチル化およびヒストン脱アセチル化は遺伝子の発現低下とよく相関していた。従って、MCA法により得られたDNA断片は胃癌において不活化している新しい癌抑制遺伝子同定のためのマーカーとして有用と考えられた。炎症性腸疾患長期罹患例には、しばしばdysplasiaと呼ばれる異型上皮が発生し、前癌病変として重要であると考えられている。しかし、細胞の異型を引き起こすメカニズムを説明しうる分子マーカーは極めて少ない。本研究では、潰瘍性大腸炎に伴うDNAメチル化パターンの変化に関して解析を行った。p16INK4A、hMLH1、CACNA1G、COX2における、正常組織での炎症に伴うメチル化について、定量的にメチル化レベルを検討した。その結果、(1)これら遺伝子の転写開始点周囲のメチレーションは癌特異的であり、dysplasiaの段階では認められないこと、(2)CpG island周辺のメチル化は炎症により増加していること、(3)炎症によりメチル化される領域の近傍には、炎症の有無に関わりなくメチル化しているメチル化のホットスポットが存在すること、(4)癌でメチル化されている遺伝子のほとんどが炎症によるメチル化と関連することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)