タンキラーゼによるテロメア長制御機構とテロメラーゼ阻害剤による制癌
Project/Area Number |
15025271
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
清宮 啓之 財団法人癌研究会, 癌化学療法センター・基礎研究部, 研究員 (50280623)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | がん / 分子標的療法 / テロメア / テロメラーゼ / 阻害剤 / タンキラーゼ / PARP / 老化 |
Research Abstract |
テロメラーゼ阻害剤は癌細胞のテロメアを徐々に短縮させ、細胞老化(replicative senescence)とアポトーシスを誘導する。但し、この手法は癌細胞のテロメア短縮が限界に達するまで阻害剤を継続処理する必要がある。我々はテロメラーゼ阻害剤の効果増強を目指し、テロメラーゼのテロメア会合制御因子と想定されるポリ(ADP-リボシル)化酵素(PARP)、タンキラーゼに着目した。タンキラーゼを過剰発現させた細胞ではテロメア伸長抑制因子TRF1がテロメアから遊離する。同細胞ではテロメアが徐々に伸長するが、我々はこれが(1)細胞内のテロメラーゼ活性に依存すること、(2)PARP阻害剤3-aminobenzamideによって抑制されること、(3)テロメラーゼ阻害剤MST-312やエピガロカテキンガレートのテロメア短縮効果を減弱させることを見出した。すなわち、タンキラーゼの機能亢進はテロメラーゼ阻害剤耐性を引き起こす可能性が示唆された。また、タンキラーゼ分子内に5つの独立したTRF1結合部位(ANK repeat clusters:ARC)を見出し、これらのうち最もカルボキシル末端側、すなわちPARP触媒領域に最も近いARC VがTRF1のポリ(ADP-リボシル)化とテロメアからの遊離、そしてテロメアの伸長に必須であることを明らかにした。タンキラーゼを特異的に阻害する手法が得られれば、テロメラーゼ阻害剤の効果を増強し、薬剤の処理期間を短縮出来るかも知れない。
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Report
(1 results)
Research Products
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