遺伝子組換え法を用いた神経回路形成・調節機序の分子解析
Project/Area Number |
15029217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
崎村 建司 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40162325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 学 新潟大学, 脳研究所, 助手 (10334674)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 遺伝子組換えマウス / NMDA受容体 / AMPA受容体 / Stargazin / ES細胞 / βカテニン / コンディショナルターゲティング / 海馬CA3 / ナプスターゲティング / 行動解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、遺伝子組換え法を用いて神経回路形成・調節機序の分子解析を個体レベルでおこなうことである。この目的のために、脳機能解析に適したC57BL/6系統マウス由来ES細胞から時期・部位特異的に遺伝子欠損が誘導できる手法の開発を進め、新たにES細胞株RENKAを樹立した。この細胞株を用いて、効率よく生殖系列遺伝するキメラマウスが作成できる方法を確立した。また、興奮性シナプス伝達を担うグルタミン酸受容体に着目し、この分子群の機能解析をおこない次のことを明らかにした。生体内でのNMDA型受容体サブユニット構成とシナプスへの移行はその生理機能を理解する上で極めて重要である。そこでGluRε1,GluRε3サブユニットダブル欠失マウスを作成し、NMDA型受容体がシナプスへ移行するにはGluRεサブユニットの存在が必須であり、GluRζ1単独でのシナプスへの移送はほとんど起こらないことを小脳顆粒細胞において明らかにした。さらに、培養細胞での解析から重要性が強調されていたGluRζ1のC末端のスプライシング型は、生体脳におけるこの分子のシナプス表面への移行に影響しないことを示した。また、GluRζ1はGMRεが存在しないと小胞体ですみやかに分解されることが明らかになった。一方、小脳失調症状を呈する突然変異マウスStargazerの原因遺伝子であるstargazin (voltage dependent calcium channel γ2;VDCCγ2)がAMPA型受容体のチャネル活性を直接調節することを見出した。さらに、VDCCγ2以外にもVDCCγ3,γ4,γ7,γ8に同様の活性があることを見出した。これらのことは、AMPA型受容体の活性調節には、VDCCγ分子群の寄与があることを強く示唆する。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)