2光子励起ケイジドグルタミン酸を用いたシナプス結合形態・機能の動態と可塑性の研究
Project/Area Number |
15029256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences (2004) Okazaki National Research Institutes (2003) |
Principal Investigator |
松崎 政紀 生理学研究所, 細胞器官研究系, 助手 (50353438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河西 春郎 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (60224375)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 中枢神経細胞 / 神経生理学 / 超短パルスレーザー / ケイジド試薬 / グルタミン酸 / 受容体 / 生理学 / 2光子励起顕微鏡 / スパイン / 高性能レーザー / 長期観察 / シナプス可塑性 |
Research Abstract |
これまで、ケイジドグルタミン酸を2光子励起法で活性化する手法により、海馬錐体細胞において、機能的AMPA受容体発現とスパイン形態に強い相関があることを見出してきた。本研究では、神経回路の調節という観点から、単一のシナプス形態を詳細に実時間観察し、2光子励起ケイジドグルタミン酸を用いて単一シナプスで可塑性を誘発し,シナプス形態がどのように長期的に安定するのか、その形態依存性を見出すことを目的とした。シナプス後部のスパイン形態について詳細に検討するため、培養海馬スライス標本にGFP遺伝子を導入して長期間にわたって形態観察を行うことを可能にした。その結果、通常の培養状態において、大きなスパインの多くは3日間以上、安定して存在し、加えて、殆ど形態の変化を起こさないものが多かった。一方、小さなスパインは数倍に及んで大きくなるものが半数近くあるが、より小さくなったり、消滅するものが多くあることがわかった。そして減った数にほぼ対応すように、新しく小さなスパインが生成していた。このことはグルタミン酸をスパインに頻回投与した場合のスパイン形態変化の形式とよく一致しており、スパイン形態変化の様式は、神経回路として機能している状態でも、その初期のスパイン形態に依存することがわかった。さらにこの様式は、神経活動を高める、または弱める作用をもつ薬理効果によって、変化することがわかってきた。しかし、回路の活動性に関わらず、大きなスパインは安定であり、その構造自体が安定である可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)