神経樹状突起mRNA輸送複合体を構成するp105新規タンパク質の機能解析
Project/Area Number |
15030241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
椎名 伸之 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 助手 (30332175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 万喜洋 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 教授 (00192659)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | RNG105 / RNA結合タンパク質 / 神経 / RNA granule / 局所的タンパク合成 / シナプス可塑性 / 樹状突起 / BDNF / 翻訳抑制 |
Research Abstract |
神経樹状突起におけるシナプス刺激依存的な局所的タンパク合成は、局所的シナプス可塑性および記憶・学習に必須のメカニズムであることが明らかになりつつある。局所的タンパク合成制御にはRNA granuleが重要な役割を果したしている。我々はRNA granuleの新規構成要素としてRNG105(RNA granule protein 105)を新規に同定し、その機能解析をおこなってきた。 RNG105はmRNAに直接結合し、その翻訳を抑制する活性をもつことがわかった。ドメイン解析の結果、N末のcoiled-coil領域およびC末のRGG-boxを介してRNA granuleに結合し、さらにcoiled-coil領域でmRNAに結合しその翻訳を抑制することがわかった。RNA granuleへの結合は翻訳抑制活性に必要ではなく、この結合はRNA granuleに局在するmRNAのみの翻訳を抑制するというspecificityのために重要であると考えられた。また、蛍光time-lapse観察により、BDNF刺激によってRNG105がRNA granuleから解離するが、ほかのribosomeなどの翻訳因子は刺激後もRNA granuleに残っていることを明らかにした。さらにこの時、そのgranuleにおいて局所的翻訳が増加することも、単離樹状突起を用いたTime-lapse観察で明らかにした。これらの結果から、RNG105のgranuleからの解離が、granuleにおける翻訳抑制の解除とcorrelativeであることがわかった。さらに、RNG105の機能を生体内で明らかにするために、RNG105のノックアウトマウスを作成した。このノックアウトマウスは正常に発生するが、生後直ちに死ぬことがわかった。このことから、ノックアウトマウスでは中枢神経系に重大な異常が生じている可能性が考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)