植物の茎頂における細胞層状構造の分化・維持に関わる転写制御因子の解析
Project/Area Number |
15031201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University (2004) Hokkaido University (2003) |
Principal Investigator |
高橋 卓 岡山大学, 理学部, 教授 (20271710)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | シロイヌナズナ / 表皮細胞 / 茎頂 / ホメオドメイン / 遺伝子発現 / 遺伝子 / 植物 / 発生・分化 |
Research Abstract |
シロイヌナズナの茎頂L1層における遺伝子発現制御には、HD-GL2ファミリーに属するホメオドメインを持った転写因子ML1,PDF2が関わる。本研究では、植物の茎頂において表皮細胞を分化するL1層が、胚発生の過程でどのように確立し、維持されているかを明らかにするため、シロイヌナズナゲノムに16遺伝子存在するHD-GL2ファミリーに注目し、その包括的な機能解析をすすめた。 1)以前にpdf2-1 ml1-1二重変異が表皮分化欠損を示すことに加えて、胚致死になる個体が分離することを確認していたが、ホメオドメインのコード領域にT-DNAが挿入されたml1-2アリルを用いた場合には、pdf2-1 ml1-2二重変異のすべてが胚致死となり、これらの遺伝子が胚発生において必須であることを確認した。 2)表皮欠損を示すpdf2-1 ml1-1変異の芽生えを用いてcDNAマイクロアレイ解析を行なったところ、膨大な数の遺伝子に野生型芽生えとの発現の相違が認められたが、表皮に形成されるクチクラやワックス合成に関わると予想される脂質の合成や代謝関連の遺伝子発現の低下が目立った。ML1,PDF2はL1層で発現するこれらの遺伝子のプロモーター領域に存在するL1ボックスへの結合を介して、それらの発現を正に制御し、表皮分化をもたらすことが示唆された。 3)一方、HDG1〜HDG12と名付けたHD-GL2ファミリーの各遺伝子については、T-DNA挿入変異株のアリルを追加して解析をすすめたところ、hdg11-1にトライコームの分枝増加の表現型を見つけた。さらに、最も相同性の高い遺伝子HDG12のT-DNA挿入変異hdg12-2の分枝には異常が見られなかったが、bdg11-1 hdg12-2二重変異では分枝増加が強調されたことから、これらの遺伝子はトライコームの分枝調節に関わると予想された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)