植物発生の基盤となる細胞増殖を制御するシグナル伝達機構
Project/Area Number |
15031210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅田 正明 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (80221810)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 植物 / 細胞増殖 / 細胞分裂 / 細胞周期 / サイクリン依存性キナーゼ / CDK活性化キナーゼ / サイクリンD / 気孔 / サイクリン / 分化 / 器官形成 |
Research Abstract |
分裂組織の形成と維持に関わる様々なシグナルは、細胞周期の制御因子と機能的に密接に結びついていると考えられる。そこで、本研究ではサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性制御因子と、それらの機能を上流で制御する情報伝達について明らかにすることを目的とする。シロイヌナズナには4種類のCDK活性化キナーゼ(CAK)(CDKD;1〜CDKD;3,CDKF;1)が存在する。動物タイプのCAKの中で比較的高いCDKキナーゼ活性をもつCDKD;3のT-DNA挿入変異体を単離したところ、ホモのノックアウト個体で成長に異常が見られないことが明らかになった。一方、植物特異的なCDKF;1のノックアウト個体はヘテロ接合体しか得られず、胚生致死であることが明らかになった。したがって、シロイヌナズナではCDKF;1が主要なCAK活性を発現し、細胞増殖の活性化に関与していることが示唆された。また、プロトプラストを用いたトランジェントアッセイ系により、CDKF;1自身も何らかのキナーゼによってT-ループがリン酸化され活性化されることが示唆された。 シロイヌナズナのサイクリンD4;2(CycD4;2)はRb結合配列をもたない特異なサイクリンDである。promoter::GUS融合遺伝子により遺伝子発現を解析したところ、根端や茎頂の分裂組織では全く発現が見られないことが明らかになった。また、タバコBY-2細胞でCycD4;2を恒常的に過剰発現させたところ、細胞周期の進行には全く影響を与えないことが示された。そこで、CycD;2-FLAGを過剰発現する形質転換体を作成し観察したところ、根端や茎頂では表現型が見られず、胚軸の気孔形成細胞列で顕著な細胞分裂の亢進が見られた。したがって、気孔形成を担うメリステモイド形成の段階でCycD4;2が作用していることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)