Project/Area Number |
15032224
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松尾 道憲 京都大学, 農学研究科, 助手 (00335308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 和光 京都大学, 農学研究科, 教授 (10151789)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | ABCタンパク質 / ABCG / 小胞体 / コレステロール / 品質管理 / 膜タンパク質複合体 / リン脂質 / 二量体 / RXR配列 |
Research Abstract |
ステロール輸送に関与するABCGタンパク質は、N末側に細胞質側のヌクレオチド結合領域、C末側に6回膜貫通ヘリックスを持つ。ABCG5とABCG8はヘテロ二量体を形成して初めて小胞体から細胞膜へ輸送され、細胞膜上で機能する。ホモ二量体を形成すると小胞体に残留し、分解される。ABCG5,ABCG8と相同なABCG1,ABCG2は、ホモ二量体を形成して細胞膜に発現し機能する。ABCGタンパク質を一例として、ホモ二量体、ヘテロ二量体の認識機構を明らかにし、膜タンパク質複合体の品質管理機構を明らかにすることを目的として、ABCG1とABCG5のキメラタンパク質を作成し、細胞内局在を解析した。細胞質領域がABCG1で膜領域がABCG5のキメラタンパク質は単独発現で細胞膜に局在したのに対し、細胞質領域がABCG5で膜領域がABCG1のキメラタンパク質は細胞内(小胞体)に局在した。また、ABCG2とABCG8のキメラタンパク質の細胞内局在を解析し、同様の結果が得られた。これらのことから、ABCG5,ABCG8の細胞質領域がホモ二量体の小胞体残留に関与すると予想された。これまでに細胞質領域のRXR配列が、K_<ATP>チャネルを含む膜タンパク質複合体の品質管理機構として、同定されている。ABCG5、ABCG8の細胞質領域中の種間で保存されているRXR配列が、二量体構造の認識に機能する可能性を検討するため、RXR配列変異体を作製した。免疫染色と糖鎖解析より、ABCG5のRXR配列変異体は、単独発現では細胞内に局在し、野生型ABCG8共発現させると細胞膜に局在することを明らかにした。ABCG8のRXR配列変異体でもABCG5変異体と同様の結果が得られた。これらのことから、ABCG5とABCG8では、RXR型小胞体残留・逆送シグナルと異なる機構で品質管理されることが明らかとなった。細胞質側に存在する未知のシグナルによって品質管理がなされている可能性が示唆された。
|