ヒドリド還元を選択的に駆動する光触媒の高機能化-面不斉還元への応用と金属錯体・半導体ハイブリッド化-
Project/Area Number |
15033223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石谷 治 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50272282)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 光触媒 / ヒドリド還元 / 人工光合成 / NAD(P) / 不斉還元 |
Research Abstract |
(1)金属錯体に配位したNADモデル化合物の単離と構造決定^<1)> 我々が見出した、NAD(P)のモデル化合物(BNA^+)が位置選択的にヒドリド還元するルテニウム錯体光触媒反応において位置選択性発現の鍵を握るのは、反応中間体として生成するBNAHと錯体の1:1付加体であるが、その構造に関しては不明な点が多かった。今回、この付加体を、塩基共存下酸化することにより単離することに成功した。得られた[Ru(tpy)(bpy)(BNA^+-H^+)]^<2+>のX線構造解析にも成功し、BNA^+のカルバモイル基が脱プロトン化をおこし、窒素原子でルテニウム(II)に配位した構造であることが明らかになった。 (2)レニウム-トリエチルアミン錯体の合成 光配位子交換反応の効率が非常に低く、配位座周辺に大きな空間を有するレニウム(I)ビピリジンカルボニル錯体を用いてトリエチルアミン錯体の合成を試みた。反応は、レニウムヒドリド錯体[Re(bpy)(CO)_3H]とヒドリドアクセプターを、脱水ジクロロメタンートリエチルアミン(8:1v/v)中で混合することによって行った。その結果、目的のトリエチルアミン錯体が、収率約90%で生成した。これは、我々の知る限り初めてスペクトル的に検出されたトリエチルアミン錯体である。現在、この錯体の精製を行っているところである。 (3)不斉配位子を有するヒドリド還元光触媒の創製 すでに、不斉配位子を有するヒドリド移動光触媒cis-及びtrans-[Ru(tpy)(1-RPP)(MeCN)]^<2+>の合成・単離に成功している。ヒドリド受容能を向上させたNAD(P)モデル化合物を新規に合成し、光触媒反応を行った。この場合、ヒドリド還元反応は進行したが、ヒドリド挿入の位置選択性が発現しないことがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)