Project/Area Number |
15034207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 哲也 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10189532)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 / 磁性半導体 / 磁区構造 / 微小SQUID |
Research Abstract |
強磁性材料では一般に磁区構造をとり、その形状やサイズは、磁化の大きさや異方性エネルギーなどの材料に固有のパラメータを反映するばかりでなく、不純物や組成揺らぎといった外的要因によっても様々に変化する。また一方で、磁区の境界はキャリアの散乱源となる。従って、磁性半導体の磁区構造を詳細に知ることは、応用上も極めて重要であるが、ナノ〜メゾスコピックレベルの空間分解能が必要である上、極低温下での計測が不可欠であることから、その測定例は極めて少ない。 本研究では、微小磁気プローブを用い、Ga_<1-x>Mn_xAsを中心とした磁性半導体の磁区構造解明を目的とした。具体的には、走査型SQUID顕微鏡(SSM)を用いて(Ga, Mn)Asの磁区構造をMn組成、膜厚、温度の関数として詳細に調べ、標準データとしで蓄積するとともに、その背景にある物理の理解を目指した。 まず、膜厚依存性について調べた結果、膜厚が薄い面内磁化試料では、"charged wall"と呼ばれる特異な構造が出現することを見出した。その成因についてHubertらにより提案されたモデルを用いて解析した結果、i)「希薄磁性」であるため磁化の値が比較的小さくネール磁壁が安定化している、ii)バンド構造を反映して面内の磁気異方性が小さい、などの理由によりcharged wallのエネルギーが低下しているという結論を得た。 上記SSMの空間分解能はミクロンレベルであり、特に超薄膜やデバイス構造内の磁区を測定するには不十分である。このため、数十nmの空間分解能を有する磁気力顕微鏡装置(MFM)を開発した。同装置は、超高真空仕様であり、極低温から室温まで温度可変である。また、3kOeまでの外部磁場を印加することが可能である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)