希土類元素添加半導体の新展開:秩序制御による新しいスピン物性の発現
Project/Area Number |
15034209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 康文 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10181421)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 仁 神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 教授 (70194173)
白井 光雲 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (60178647)
斗内 政吉 大阪大学, 超伝導フォトニクス研究センター, 教授 (40207593)
竹田 美和 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20111932)
藤村 紀文 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50199361)
|
Project Period (FY) |
2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 希土類元素添加半導体 / 半導体スピントロニクス / エルビウム / 有機金属気相エピタキシャル法 |
Research Abstract |
本研究では、「デバイスの性能向上をめざした半導体スピントロニクス材料の追究」という観点から「希土類元素添加半導体」を新しい希薄磁性半導体として捕らえ、希土類元素に起因するスピン物性を解明/制御することにターゲットを定める。具体的には、『原子レベルでの結晶成長・不純物添加技術(有機金属気相エピタキシャル(OMVPE)法)』、『ミクロ構造の直接的評価技術(シンクロトロン放射光を用いた蛍光EXAFS法やX線CTR散乱法)』、『各種スピン物性の評価技術(PL法、ESR法、SQUID法)』の有機的結合を基盤として、[1]Er添加GaAsに発現する新奇なスピン物性を、局在スピンを構成する4f電子と遍歴キャリアとの交換相互作用という観点から解明すること、[2]また、その知見を基にして、GaAs中にErを原子のレベルで精密配置する,不純物添加や外部刺激を用いて遍歴キャリアの種類と量を操作することにより、交換相互作用を人為的に設計・制御し、新しいスピン物性を効果的に発現させること、を目指す。 今年度はpn制御を施した、有機金属気相エピタキシャル(OMVPE)成長Er添加GaAsのスピン物性を系統的に調べた。その結果、(1)Er,Zn,O共添加GaAsにおいて、抵抗異常が生じる30K近傍以下の温度領域で、わずかに正の磁化挙動が発現すること、(2)また、その試料においてのみ、Erに起因する電子スピン共鳴(ESR)信号が観測されること、(3)一方、遍歴キャリアの供給を意図したSやZn添加によりEr原子周辺局所構造が大きく影響を受けることを見出した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)