結晶におけるレーザー照射による物性発現と制御に関する理論的研究
Project/Area Number |
15035205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長尾 秀実 金沢大学, 理学部, 助教授 (30291892)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 結晶 / レーザー / 物性 / 制御 |
Research Abstract |
本研究ではレーザー照射による酸化物高温超伝導体における電子移動および酸素原子再配列に関する理論的研究を行った。 (1)銅酸化物高温超伝導においてCu-O鎖の再配列 銅酸化物高温超伝導においてCu-O鎖の再配列に対するクラスターモデルを用いて量子化学計算を行った結果、酸素イオンが直線上に再配列した場合は準安定状態になることが分かった。この酸素イオンの再配列に伴いCuO_2平面の電子(セル当たり0.3電子)がCuO鎖面に遷移して、CuO_2平面のホールが増加したことになる。以上の結果から酸素イオンの準安定状態への再配列に伴い、CuO_2平面中の電子の減少が起り、超伝導転移温度の上昇が起るという機構の可能性を示すことに成功した。 (2)Cu-O鎖の再配列のレーザ制御シミュレーション 前述の酸素イオン再配列に対する準安定状態計算で得られたポテンシャルを用いて酸素イオン再配列のレーザー制御の可能性を示した。誘導ラマン断熱通過法(STIRAP)を用いた酸素イオン再配列のレーザー制御のためのパルス列を求めた。このレーザー制御シミュレーションから100nmの結晶薄膜を仮定すると約10^9W/cm^2のオーダーのパルスレーザーが必要であることがわかった。また従来の実験方法とは異なるCu-O鎖再配列制御の新しい可能性を示すことができた。本研究によって銅酸化物高温超伝導体における光誘起超伝導発現機構の一つである、酸素イオン再配列によるCuO_2平面のホール増加機構の可能性がはじめて示された。また酸素イオン再配列のレーザー制御の可能性が示された。今後の課題としてさらに強いレーザー照射による考察があげられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)