高分子反応場における金属錯体の動的制御と精密有機合成
Project/Area Number |
15036208
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
根東 義則 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90162122)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 好幸 東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (70333797)
|
Project Period (FY) |
2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 高分子 / 金属錯体 / インドール / パラジウム触媒 / メタル化 / 生理活性 / 構造解析 / 核磁気共鳴 |
Research Abstract |
高分子担体上に固定化された有機金属化合物は、溶液中の小分子有機金属化合物と反応環境が異なり、擬似的な高度希釈効果により自己縮合が抑制され、その安定化効果が期待される。また高分子担体のマイクロリアクターとしての機能を利用してコンビナトリアル合成への展開への可能性にも興味が持たれる。そこで申請者は、高分子担体上における種々の有機金属化合物の調製を行い、小分子有機金属化合物との構造上の違い、特に多量体の形成と反応性との関わりに関する検討を行った。さらに新たな機能性高分子金属錯体の開発と新たな合成反応への利用を検討した。有機リチウム化合物や有機マグネシウム化合物などの有機金属化合物は、溶液中ではモノマーではなくダイマーやテトラマーなどの多量体として存在することが知られている。これらの有機金属が高分子上に固定化されている場合、多量体の形成はエネルギー的に不利と考えられ、モノマーとしてポリマー上に分散するものと予想される。そこで、可溶性のポリスチレン(NCPS)を用いて、種々の有機金属化合物を調製し、そのNMRなど各種スペクトルを溶液中の小分子有機金属と比較した。また、高分子固定化有機金属の精密有機合成への利用展開をはかるために、高分子に固定化したインドール誘導体のメシチルリチウムによるリチオ化反応を行ったところ、溶液反応では制御が困難な化学選択的な変換が可能であることが明らかとなった。また固定化したアジド類とリチウムアセチリドから固定化したリチオトリアゾールの調製が可能であることを明らかとした。今後さらに固定化有機金属を用いる選択的な合成反応が見出されるものと考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)