合理的設計に基づく金属錯体の動的反応制御とテーラーメイド触媒への応用
Project/Area Number |
15036254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
成田 吉徳 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (00108979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島崎 優一 九州大学, 先導物質化学研究所, 助手 (80335992)
谷 文都 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教授 (80281195)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | プロスタグランジン / 高原子価金属錯体 / 鉄ポルフィリン / 光合成 / 酸素発生錯体 / マンガンポルフィリン / ヒドロペルオキシド / 水の酸化 |
Research Abstract |
金属酵素としてプロスタグランジン(PG)合成酵素と光合成系IIの酸素発生錯体(OEC)の反応機構解明を目指して研究を行った。いずれも中間に高原子価金属オキソ錯体(PGSでは鉄、OECではマンガン)を含むことからこれらの安定した発生が鍵となる。PG合成酵素モデルとして、本研究者らがこれまで研究に用いてきた光学活性ビナフトールを化学修飾した鉄'双環(TC)ポルフィリン'は、架橋ビナフトールにより形成された空隙内に存在するフェノール性水酸基が立体保護されており、過酸による酸化により初段で生成すると考えられる鉄(IV)ポルフィリンカチオンラジカルは迅速に分子内電子移動を起こした結果生成したフェノキシラジカル-鉄(IV)ポルフィリンを共鳴ラマン、ESR等により同定することに成功した。このラジカル中間体はビナフチル基の立体保護の効果により、低温で比較的安定であり、ジエン類に対して立体選択的な酸素添加反応を行うことを見出した。次に、マンガンイオン間距離を適切に制御し、2個のポルフィリンにより形成される空隙を立体保護したビスマンガンポルフィリンを過酸酸化することにより世界で初めて高原子価マンガン(V)オキソ錯体の安定した発生とその構造決定に成功した。この高原子価マンガン錯体は水の酸化により酸素発生を行うことを明らかにした。これは構造が明確な高原子価マンガン錯体により水を酸化し酸素発生した世界で初めて例である。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)