高速回転する大質量星の重力崩壊に伴うブラックホームとディスクからなる系の形成
Project/Area Number |
15037204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴田 大 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80252576)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ブラックホール / 相対論 / 中性子星 / 重力波 / ガンマ線バースト / 重力崩壊 / 一般相対論 |
Research Abstract |
ブラックホールの形成条件や形成過程を明らかにすることは、宇宙物理学における最重要問題の1つである。本研究では、高速回転する大質量星がブラックホール形成する条件を明らかにすることを目的とした。また中性子星が形成される場合に関しては、放射される重力波の波形を求めることを目的とした。 研究は、一般相対論的数値流体シミュレーションを行なって進めた。主に軸対称を仮定したシミュレーションを実行した。そして、以下のような結果を得た。(1)鉄のコアが回転しておらず、またその質量が、中性子星の最大質量の1.3〜1.4倍以上の時、ブラックホールが瞬時に形成される。(2)角運動量が増加するほどブラックホールは形成され難くなる。仮に鉄のコアが初期に剛体回転しているとすれば、閾値は最大で20%ほど上昇する。(3)状態方程式にも、閾値は依存する。特に中性子核に移行する密度が小さいほど、閾値は大きくなり、ブラックホール形成が妨げられる。(4)中性子星が形成される場合、発生する衝撃波の形状や放射される重力波の波形は、状態方程式に非常に強く依存する。(5)鉄のコアが初期に剛体回転していて、ブラックホールが形成される場合、コアの質量の10%程度がブラックホール周りのディスクとなる。なお得られた結果はすでに1偏は論文として発表されている。 それ以外にも、高速回転する大質量星が重力崩壊し中性子星を形成する場合に、非軸対称不安定性を引き起こす条件を空間3次元のシミュレーションにより明らかにし、論文に発表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)