エンド型グリコシダーゼを用いたプロテオグリカン糖鎖の改変と機能変化
Project/Area Number |
15040203
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
高垣 啓一 弘前大学, 医学部, 教授 (70163160)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿崎 育子 弘前大学, 医学部, 助手 (80302024)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | プロテオグリカン / エンド-β-キシロシダーゼ / 糖鎖転移活性 / デコリン / グリコサミノグリカン / 糖鎖転移反応 |
Research Abstract |
デコリンは、グリコサミノグリカン糖鎖を側鎖に一本持つ小型のプロテオグリカンである。しかし、成長軟骨由来のデコリンはコンドロイチン4-硫酸を持ち、関節軟骨や腱由来のデコリンはデルマタン硫酸を持つなど、臓器によりその側鎖の種類は異なっている。また、その生理作用としては、デコリンのコアタンパク質部分がI型、II型、およびVI型コラーゲンと結合し、コラーゲン繊維の形態形成、あるいは、TGF-Bの活性阻害などに関与していることが示唆されている。我々は、デコリンのGAG糖鎖の役割を解明することを目的に、その糖鎖部分の組み換え体の作製を試みた。 デコリンは、ヒト黄色靱帯より、4Mグアニジン塩酸抽出後、超遠心、DEAE-Sephacel, Sepharose CL-4B, Octyl-Sepharose CL-4Bなどで単離した。グリコサミノグリカン糖鎖の組み換えは、エンド-β-N-アセチルヘキソサミニダーゼである精巣性ヒアルロニダーゼの糖転移活性を利用した。構造解析は、酵素消化、HPLC、MS分析などにより行った。 ヒト黄色靱帯デコリンの糖鎖を分析した結果、イズロン酸(43%)とグルクロン酸(57%)から成るデルマタン硫酸であった。そこで、この糖鎖部分を精巣性ヒアルロニダーゼで加水分解し、結合領域(GlcA-Gal-Gal-Xyl)を含むオリゴ糖の付いたデコリンとした。次にこれを受容体とし、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン4-硫酸、コンドロイチン6-硫酸を供与体として、精巣性ヒアルロニダーゼの糖転移反応を利用し、それぞれのグリコサミノグリカン糖鎖の転移を行った。その結果、いずれも転移され、ヒト黄色靱帯デコリンのデルマタン硫酸糖鎖をヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン4-硫酸、コンドロイチン6-硫酸などに組み換えた人工デコリンファミリーを作製することに成功した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)