Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米倉 覚則 大阪府立大学, 理学系研究科, 講師 (90305665)
堀中 博道 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (60137239)
真鍋 武嗣 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50358991)
安藤 浩哉 大阪府立大学, 豊田工業高等専門学校, 准教授 (30212674)
西浦 慎悟 東京学芸大学, 教育学部, 助教 (50372454)
土橋 一仁 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20237176)
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Budget Amount *help |
¥148,400,000 (Direct Cost: ¥148,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥19,200,000 (Direct Cost: ¥19,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥32,800,000 (Direct Cost: ¥32,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥36,000,000 (Direct Cost: ¥36,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥30,000,000 (Direct Cost: ¥30,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥30,400,000 (Direct Cost: ¥30,400,000)
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Research Abstract |
ミリ波サブミリ波領域における高感度観測を目的とした,100GHz帯両偏波2SB受信機の開発に成功した。この受信機は,USB,LSBを同時受信可能な,可動部品が全く無い導波管型サイドバンドセパレーティングミクサを搭載している。さらに2つの偏波を分離する偏波分離器に直結することにより,偏波間の指向性のズレを生じさせる事なく出力を得る事ができる。偏波毎にUSB,LSBの出力が得られるため,合わせて4つの中間周波数帯域の観測が可能である。この受信機の雑音温度は9 5GHz付近ではおよそ45Kであり,80-12OGHz帯で100K以下を達成した。また,試験信号を入力した時のUSB,LSBそれぞれのIF応答を用いてサイドバンド分離比を測定し,80-120GHz帯で10dB以上を達成した。この受信機を野辺山45m電波望遠鏡に搭載した。システム雑音は,従来搭載されていた受信機の約半分となり,この点のみでも観測効率が4倍となった。さらに実際の天体観測によりサイドバンド分離比を求めたところ,実験室と同等の性能が達成されている事を確認した。このように,両偏波2SBイヒにより観測効率を大幅に上げることができた。さらに,これにより,4周波数帯での分子輝線の同時受信に世界で始めて成功した。 また,昨年に引き続き,オーストラリアのモプラ22m電波望遠鏡を用いて,りゅうこつ座領域における高密度分子ガス塊のHCO+(1-O),HCN(1-O),N2H+(1-O)などの分子輝線による観測をすすめた。さらに,ASTE10m電波望遠鏡に搭載されたミリ波連続波受信機を用い,りゅうこつ座η星巨大分子雲の全面観測を行った。これらの観測により,高密度分子ガス塊を60個程度検出し,その質量関数は,べき指数が-2.0ないし-2.5のべき関数で表される事が明らかになった。
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