血小板膜小胞体による造血幹細胞の分化・動員と末梢血管病変に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
15590777
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
野村 昌作 関西医大, 医学部, 助教授 (20218358)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / 活性化血小板 / マイクロパーティクル / PSGL-1 / MAPキナーゼ / COX-2 / 接着蛋白 / プロテインキナーゼC |
Research Abstract |
造血幹細胞は血球以外の細脚にも分化する能力を備えており、動脈硬化病変の再生医療の手段として注目されている。本研究では、活性化血小板から放出されるマイクロパーティクル(PDMP)の幹細胞年対する作用を検討した。CD34陽性細胞(幹細胞)は健常人から磁器ビーズ細胞分離装置を用いて精製した。CD34陽性細胞表面の抗原の解析はフローサイトメトリーを用いて行った。CD34陽性細胞をPDMPで処理した時、PSGL-1(CD162)、Mac-1(CD11b/CD18)、CD62、CXCR4、PAR-1に対する各抗体の結合性は、有意な増加を示した。PDMPは内皮細胞の接着分子ICAM-1の発現を増強し、この際プロテインキナーゼCの活性化とCOX-2の誘導が観察された。さらにCD34陽性細胞におけるp42/p44およびp38MAPキナーゼ、JNKの活性化が認められた。一方、PDMPで刺激されたCD34陽性細胞は、フィブリノゲン・フィブロネクチン・ラミニン・フォンビルブランド因子の各接着蛋白を固層化したタイタープレートにPDMP濃度依存性に結合した。PDMPのCD34陽性細胞と内皮細胞に対する作用は、炎症性のサイトカインやケモカインの存在下で増強された。以上より、PDMPはサイトカイン・ケモカインの影響を受けながら、CD34陽性細胞と内皮細胞における接着分子発現をプロテインキナーゼC・MAPキナーゼ依存性に増強し、これらの細胞間における相互作用に影響を及ぼしていることが示唆された。PDMPは造血幹細胞移植後の幹細胞の骨髄への生着や末梢血への動因に関与している可能性があると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)