Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 篤 東京商船大学, 商船学部, 講師 (00242321)
古川 芳孝 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (90253492)
小林 弘明 東京商船大学, 商船学部, 教授 (70016963)
茨木 洋 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20274508)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Research Abstract |
浅水域における操縦性基準を検討する上で有用な国内外の研究成果について調査を行い,調査結果に基づき,浅水域における操縦性基準策定に向けて,わが国において実施されるべき研究課題について検討を行った。 まず,わが国における浅水域や狭水路における船舶の操縦性能を対象とした研究について見ると,船体に作用する流体力の理論的な推定方法の計算精度にはまだ改良の余地が多分に存在する。一方,浅水域における船舶の操縦運動シミュレーションに関しては,船尾形状の変化の影響を考慮したパラメータを用いた流体力微係数の近似式が提案されているが,実船への適用性の確認は行われていないため,今後は実船を対象とした推定精度の検証が望まれる。 米国においては,SNAME(米国造船造機学会)内に設置されたパネルH-10(Ship Controllability)と呼ばれる委員会において,浅水域を低速航行する船舶の操縦運動を表現するための数学モデルの開発,浅水域を対象とした試験手法の確立,ならびに浅水域における操縦性基準の提案を主目的とするプロジェクトが開始されている。 欧州においては,内陸部との物資の輸送に運河や水路を航行する船舶が広く利用されていることから,狭水路や浅水域における船舶の操縦性能把握の重要性が古くから認識されており,制限水域における操縦性能に関する研究が現在も継続して活発に行われている。 上記の調査結果に基づいて検討を行った結果,浅水域における操縦性基準策定に向けて,今後わが国においては以下のような研究課題の遂行が必要であると考えられる。 ・浅水域において船体に作用する流体力の理論的推定法の確立 ・シミュレーション計算手法の確立 ・実船計測データの収集
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