標的神経回路の神経活動のみを選択的に光学的計測する分子プローブシステムの開発
Project/Area Number |
15650055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
飯島 敏夫 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90333830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筧 慎治 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (40224365)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 神経活動の光学的計測 / 膜電位依存性FRET / 神経回路 / 標的ニューロン集団 / ウイルスベクター |
Research Abstract |
前年度までの研究成果であるGFPとOxonolを利用した膜電位感受性FRETシステムを、脳スライス又はin vivoにおいて適用し、標的神経細胞のみから神経活動を計測するシステムを構築することを目的とし、膜電位感受性FRETの性状の詳細な解析と、経シナプス性発現ベクターである狂犬病ウイルスベクターの改良を行った。 開発された膜電位感受性FRETの応答性を調べた結果、同FRETは100mVの膜電位変化に対し30%近い大きな蛍光変化を持ちつつ、膜電位に対する蛍光変化の直線性(直線近似におけるR^2>0.99)と、早い反応時定数(約0.5ms)を持つことが明らかなり、神経細胞への適用の可能性が示された。 また、前年度までに当研究において開発された狂犬病ウイルスベクターには外来遺伝子の発現量が低いという問題点が存在したため、さらなる高発現を可能とする改良型狂犬病ウイルスベクターを、外来遺伝子の挿入位置を改変することにより実現した。新規に開発されたベクターは特に神経細胞において、従来のベクターより著しく高いGFPまたはβ-Galの発現を示した。このベクターの感染性状をin vivoで解析した結果、改良型狂犬病ウイルスベクターは狂犬病ウイルスの特徴である、経シナプス的な感染伝播様式を失っていないことが示された。また、ウイルス構成タンパク質を恒常発現する細胞株を樹立し、この細胞においてウイルスベクターの増殖を行うことにより、改変型狂犬病ウイルスベクターを高力価で得ることに成功した。 最終的に、同改変型狂犬病ウイルスベクターに、膜電位感受性FRETシステムを構成するGFPを組み込み、培養神経細胞に感染させることで、神経細胞から同FRETによる膜電位依存性シグナルを得ることに成功した。 これらの成果は第26回日本神経科学学会(平成16年9月、大阪)、及び第34回北米神経科学学会(平成16年10月、サンディエゴ)にて発表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)