皮質ローカルサーキットの解明と構成シナプス・ナノ構造解析の試み
Project/Area Number |
15650066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
遠山 稿二郎 岩手医科大学, 医学部, 教授 (10129033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 成大 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20112592)
平野 紀夫 岩手大学, 農学部, 助教授 (40092308)
端川 勉 岩手医科大学, 理化学研究所・脳科学総合研究センター, チームリーダー (10048556)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 神経親和性ウイルス / コロナウイルス / トレーサー / 急速凍結法 / 神経回路網 / 凍結超薄切法 / 電子顕微鏡 / シナプス |
Research Abstract |
本年度が最終年度であるので、3年間を通した主要成果および今後の展望について総合的に報告する。 ブタコロナウイスル(HEV)のトレーサーとしての有用性の検討と使用条件の確立。 ラットの実験系で、主に逆行性トレーサーであることを確認した。また使用濃度は従来のウイルストレーサーに比較し格段に低いPFU(数PFU:脳内投与)で十分目的を達成できることを明らかにした【Bai, et al.北米神経科学学会発表,2005】。さらに、細胞障害性が従来のものと比べ、非常に低いことも電子顕微鏡による検索で明らかになった。加えて、本ウイルスの感染、複製過程の一部を微小形態学的に明らかにした。上記、諸条件のもと皮質機能単位と考えられる大脳皮質聴覚領域での細胞集団の可視化に成功した。一方、サブナノ解析に必要な中枢神経組織標本作成の液体ヘリウム急速凍結条件および、凍結超薄切・免疫電顕法の神経組織への応用法【Akagi. et al J.Neurosci.Method,2006】を確立することができた。さらに、シナプス、node of Ranvier等の三次元的ナノ解析の基本となる電顕トモグラティー条件について、これまでのDynamic Shell Model法再構成処理に比べ、Topography Based Reconstruction (TBR)法再構成処理が最適であるとの結論に達した。 本年度、私学助成金を得て、本学にTBR法可能な電子顕微鏡が導入されているので、今後、具体的データの取得にあたりたい。 新しい手法であるCryo-SEMによる三次元解析の有用性を示すことができた【Nakatomi. et al. Brain Res.Protocol,2006】。 以上の成果を基に、さらに具体的成果に発展させるため、ウイルス分野の専門家を増強し、新たに脂質・糖鎖解析の専門家を加え、基盤研究(A)で「皮質機能カラムの細胞構築を可視化できる経シナプス・ウイルストレーサーの開発」を申請中である【代表:遠山稿二郎】。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)