Project/Area Number |
15650122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Rehabilitation science/Welfare engineering
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
落合 太郎 九州産業大学, 芸術学部, 教授 (00330788)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 色覚異常 / ユニバーサルデザイン / 交通信号機 / LED / ピクトグラフ |
Research Abstract |
萌芽研究で当初予定した2ヵ年分の研究内容は、警察庁からの情報提供や人脈紹介などの側面支援もあり、前年度までに前倒しに進展した。得られた新型LEDによる実験データを統計分析し、従来型のものが明るさの差という指標以外に黄と赤の区別をつけることができなかったものが、本方式によると色覚異常者は健常者よりも約1.5〜2倍の距離から「サイン」として区別することが可能であるという結論を得ることが出来た。 すなわち一定の距離からは健常者は従来の信号灯と区別がつかないが、色覚異常者にはそのちがいが判るという仕組みである。具体的には赤のLED灯器に埋め込まれた止まれを表すサインが、「情報が必要な人に届くが、必要でない人には届かない」という、ユニバーサルデザイン仕様の開発コンセプトとして完成した。 萌芽研究では赤色の灯器にターゲットを絞って検討を進めたが、今後は1)赤黄緑の全色を並べた実際の信号機を作って相対的な、特に黄と赤のちがいが色覚異常者に判るか 2)国際照明委員会CIEで規定する100mの距離からでも視認が可能か、また3)現制度では使用可能でない色彩を信号機に使うということがCIEで認められるかといったハードルを越えるための実用化段階での検討が必要であるという課題が明らかになった。 こうした研究成果を医学と交通の異業種関係者でつくる日本産業・労働・交通眼科学会で発表し、一定の認知と評価を得たと考えている。この際、これまでの先行研究がどれも視力に依存するアイディアであったことが限界であった点、別方式だが参考となる事例がアムステルダムにあることも学んだ。2年度目に同時に開始した基盤研究B(2)によって、以上の課題解決と情報の確認を行うこととした。
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