ベントコア型配位子の液晶相を反応場とする錯形成モードの制御
Project/Area Number |
15655016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮島 直美 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10199482)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | ベントコア液晶 / 液晶反応場 / 錯形成反応 / 単結晶構造解析 |
Research Abstract |
交付申請時の研究実施計画に沿って以下の作業を行った。 1.ベントコア型液晶性配位子の合成とキャラクタリゼーション キレート機能をもつ3環系サリチルアルディミンをメチレン基で連結した同族体(6環系)について、平成15年度中に液晶相を見出していたが、周辺の情報を総合的に検討して、その帰属をB_1、およびB_7相に絞り込んだ。また、連結基をオキソ基に変えた類縁化合物と、中央にケト基を含む新規化合物について、合成研究が進展した。 2.顕微スペクトル測定による錯形成反応の追跡 上記B_7相は研究目的に沿ったスメクティック配列を含むが、高温側で観察される相であるため、顕微鏡下で錯形成反応をモニターする目的でファイバーマルチチャンネル分光器を購入設置した。層間隔が匹敵するアルカン酸銅を別に調製し、現在それらの接触試料について観察を進めている。 3.ベントコア型化合物の単結晶構造解析 上記サリチリデンアニリン誘導体の中央ベントコアに相当する4環化合物を合成し、単結晶構造解析を行った。結晶中の充填様式は、C_2対称の「く」の字形分子が積層したブロックが横並びに配列して層をなし、SmC_s、相を想起させるようなものであった。しかし、各ブロックは層内・層間で反平行に充填され、結晶は正味の分極をもたない。比較のため、バナナ液晶分子に見られる3環ジエステルコア化合物についても結晶解析を行ったところ、分子構造はやはりC_2対称に低下していること、カルボニル基の極性配列が見られること、しかし結晶全体としては分極を相殺するような充填になっていることなどの特徴を見出した。 また、第20回国際液晶会議(スロベニア)において上記1に関する成果発表を行い、ベントコア型液晶の最新の発展について情報収集を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)