Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Research Abstract |
キャピラリ放電型軟X線レーザとして,これまでに確認されている最小発振波長は,米国コロラド州立大学J.J.Roccaらのグループによって得られたNi様Cdによる13.2nmで,さらなる短波長化が強く望まれている。理論的には,Ni様Xeの4d-4p遷移により波長9.1〜9.5nmのレーザ発振が可能と考えられている。Ni様Xeを得るために必要なプラズマパラメータは,電子密度10^<21>cm^<-3>,電子温度300eV以上と予測されているが,放電電流値100kA程度で,半径50μm程度にプラズマをピンチできれば所用のプラズマを生成することができる。本研究では,現有装置の改造により,これを用いて波長10nm以下のキャピラリ放電型軟X線レーザを実現するための資料を得ることを目的とする。本年度の研究により,以下の成果が得られた。 1.中間コンデンサの充電電圧として900kVを得るため,絶縁ガスとしてSF_6を用いた高圧タンク内にパルストランスを設置するための改造を行った。 2.Xeを封入したキャピラリ放電を行い,極端紫外領域での出力を調べた。プラズマダイナミクスに整合した光出力は得られたが,レーザ発振の確認には至らなかった。 3.海外共同研究者のVrbaらによるシミュレーションでは,窒素の再結合励起により波長13.5nmのレーザ発振の可能性が示された。そこで,窒素のキャピラリ放電も試みたが,レーザ発振は確認できなかった。 4.ハルビン工業大学の研究者と共同で,Ne様Arのレーザの発振出力を増大させることを目的に,プラズマ長,キャピラリ径を変化させた実験を行い,出力の増大を確認した。また,プラズマ長300mmのとき,ピンチ時刻付近で連続する2回のレーザ発振出力を観測した。
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