断層横断箇所における高速鉄道施設の耐震性に関する基礎的研究
Project/Area Number |
15656110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural engineering/Earthquake engineering/Maintenance management engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
川島 一彦 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20272677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 学歩 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50334545)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 地震 / 断層 / 交通施設 / 震災対策 / 耐震設計 / 地震動 / 台湾・集々地震 / トルコ・ボル地震 |
Research Abstract |
断層による高速鉄道の走行安全性を検討するため、噴火活動に伴う地殻変動により被災した橋梁の損傷を解析し、断層変位に関する情報が与えられれば橋梁の損傷を解析できることを示した。また、基礎免震を用いることにより、断層変位よる杭基礎の損傷を低減できることを明らかにした。 断層モデルを用いて米国Landers地震と模擬的な断層による地震動特性を断層破壊の速度や断層による永久変位に着目して解析し、その特性を明らかにした。また、高速走行車両が走行直角方向に地震動を受ける場合を対象として、高速走行車両の振動特性をボギーと車体の弾性固定とダンパー特性、レールと車輪の非線形接触条件と車輪フランジのレール乗り上げに着目して検討し、断層変位を含む任意の地震動に対して動的解析可能な非線形履歴モデルを提案し、開発した。従来のモデルが、正弦波に対する線形系の車両の安定性を検討できるだけだったことに比較し、本モデルは断層変位を含む任意の地震動に対するレールと車輪の非設計接触条件を考慮して解析できる点で、大変ユニークなモデルである。 このモデルを用いて、米国Landers地震や模擬的な地震断層による地震動の他、1995年兵庫県南部地震で観測された断層近傍地震動を作用させて、断層横断部における高速走行車両の安全性を解析した。この結果、高速走行車両はロッキング振動が卓越し、車輪がレールから浮き上がった状態でレールが車両走行方向とは直角に移動すると容易にレールに対するフランジによる車輪の相対変位拘束機能が失われ、高速走行車両は脱線するというメカニズムを明らかにした。さらに、路面走行時よりも橋梁走行時の方がはるかに高速走行車両の脱線が生じやすいことも明らかにした。本解析モデルは、今後、断層横断箇所を走行する高速車両の地震安全性を検討するために、有効に活用できると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)