金属蒸気収着法を用いたマイクロアクチュエータ用高性能磁石の開発
Project/Area Number |
15656159
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
町田 憲一 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (00157223)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 希土類磁石 / 三次元スパッタリング / 金属蒸気収着法 / 高保磁力 / 微小磁石 / 表面改質 / 微細加工 / マイクロモータ / 金属蒸着収着法 / 高保持力 |
Research Abstract |
平成16年度に達成した実績および得られた成果は以下の通りである。 1 前年度に続いて、Nd-Fe-B系焼結磁石を粉砕して得た粉末に、高温の真空中においてYb金属蒸気を各種条件で収着させて磁気特性を測定した。その結果、粉砕によって低下した保磁力が回復し、収着によって磁石粉末に導入されたYbは磁石内部の粒界相に選択的に侵入して、(Nd, Yb) Fe_2相を形成するためであることが明らかになった。 2.Nd-Fe-B系焼結磁石から切り出した立方体状磁石表面に、Tb金属を三次元スパッタリングによって成膜し、引き続き熱処理を行って、磁石の改質処理を行った。前年度と同様に、改質処理によって保磁力の著しい向上が認められたため、保磁力の異なる各種の磁石について改質処理を行い、これらの磁石を大気中125℃で1000時間放置して減磁率を調査した。その結果、改質磁石は改質前に比較して大幅に減磁率が改善されることから、保磁力の向上がこれら磁石の耐熱性向上に効果があることが判明した。また、改質前後の磁石をホビー用モータに組み込んでそのトルク特性を比較したところ、改質前120℃から改質後150℃へと耐熱温度の向上を認めた。 3.収着、およびスパッタリングに続き、他の方法としてNd-Fe-B系焼結磁石片の表面にDy_2O_3とCaH_2粉末を供給し、850〜950℃で還元反応をさせることによって、Dy金属を磁石表面に析出させると同時に内部まで拡散させた。また、磁石片体積に対するDy_2O_3粉末量、およびDy_2O_3とCaH_2粉末の比率などは変更してそれらの影響を調べた。この結果、スパッタリング法と同様の磁石内部組織の形成効果によって、エネルギー積をほとんど低下させることなく保磁力が向上することを確認した。また、Dy_2O_3の代わりにDyF_3やTbF_3を用いても同様な改質効果が得られ、今後Nd-Fe-B系焼結磁石への多種類の改質法が期待される。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)