高等植物ペルオキシソームがはたす未知機能の網羅的探索
Project/Area Number |
15657014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | National Institute for Basic Biology (2004) Okazaki National Research Institutes (2003) |
Principal Investigator |
林 誠 基礎生物学研究所, 高次細胞機構研究部門, 助教授 (50212155)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ペルオキシソーム / 脂質分解 / β酸化 / グリオキシソーム / 光呼吸 |
Research Abstract |
植物のペルオキシソームは従来その機能からグリオキシソーム、緑葉ペルオキシソーム、未分化なペルオキシソームに細分されていた。一方、近年分子遺伝学的手法により単離された花序形成、光形態形成、種子形成不全突然変異体の原因遺伝子がペルオキシソーム関連タンパク質をコードしている例がいくつか報告され、ペルオキシソームに未知機能が存在する可能性が示唆されている。本年度は、RNA干渉法による逆遺伝学的解析によってPEX遺伝子の機能を網羅的に解析するための方法論を開発した。PEX遺伝子はさまざまな生物で解析が進んでいるペルオキシソーム制御遺伝子の総称で、PEX1をはじめ、30を越える遺伝子が知られている。我々は、ペルオキシソームβ酸化欠損変異体の解析からPEX14遺伝子を同定し、本遺伝子産物のアミノ酸配列が他の生物種と弱い類似性を持つことを明らかにした。そこで、DNAデータベースの検索を行い、アラビドプシスゲノムから全部で21個のPEX遺伝子候補を同定した。本年度は、これらの遺伝子のうちでペルオキシソームタンパク質の細胞内輸送に関与すると考えられるPEX5およびPEX7遺伝子についてRNA干渉法によるノックダウン株を作製し、これら遺伝子産物の機能解析を行った。その結果、Pex5pとPex7pがサイトゾルでレセプター複合体を形成して、PTS1やPTS2を持つペルオキシソームタンパク質の識別を行っていること、ペルオキシソームへのタンパク質輸送にはPex5pとペルオキシソーム膜タンパク質であるPex14pの結合が必要であることを明らかにした。さらに、植物がその生育段階に応じてPTS1とPTS2のタンパク質輸送経路を使い分けていることが示され、ペルオキシソームを介した機能発現にタンパク質輸送レベルの調節が働いていることを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)